日本初の360度高精細バイクオークションの時代が到来
2025年7月22日、株式会社AGENCIA(名古屋市)は株式会社ビーディーエス(千葉県柏市)が運営する日本最大級の中古バイクオークションに、特殊な360度画像技術「360°Bike®」を導入したことを発表しました。この技術は、6K高解像度によるインタラクティブな視覚表示を可能にし、閲覧者はWebブラウザ上で出品されているバイクを360度自由に回転、ズーム、パン操作して確認することができます。これは、現地に足を運ばなくとも車両の質感や状態を詳細に把握できる、オンライン体験の質を飛躍的に向上させる技術です。
360度技術導入の背景
従来の中古バイク市場では、「現車確認」の有無が売買の確信へ大きく影響していました。従来の静止画像だけでは、車両の状態を正確に把握することが難しく、遠方の購入者にとっては大きな心理的ハードルとなっていました。この課題を解決するべく、AGENCIAは「360°Bike®」を開発し、高精細描写と360度インタラクティブビジュアルを融合させることで、現場に出向くことなく、詳細なこちらの視覚確認が可能となる新たな技術の確立を目指しました。
導入機能の詳細
この「360°Bike®」技術は、以下の3つの主要機能を提供しています。
- - 6K高精細レンダリング:バイクの塗装面やメッキの質感をリアルに再現。傷や凹みに至るまで忠実にビジュアライズし、購入者に実物を触るかのような体験を提供します。
- - 360度インタラクティブビュー:ユーザーはPCやスマートフォンから回転、ズーム、パン操作を行え、自由自在にバイクの詳細を確認できます。この操作性は、従来の静止画では得られなかった新たなユーザー体験を提供します。
- - オークション基幹システムとのAPI連携:BDSの既存業務フローに影響を与えず、スムーズに利用開始できます。これにより、スタッフの負担を大幅に軽減しながら、運用効率を向上させました。
導入効果と今後の展望
導入後、BDSはオークション成約率を最大5%向上させることを見込んでいます。また、撮影や登録にかかる労務コストを最大50%削減する効果も期待されます。BDSの経営企画部の柏木貴博氏は、AGENCIA社の技術導入により、一眼レフカメラ以上の視認性を実現し、顧客がより多くの情報にアクセスできる環境が整ったとコメントしています。
今後、AGENCIAは中古バイク情報ポータル「BDSバイクセンサー」において、360度ビューを全店舗に無料で標準提供する方針です。また、国内外のオークション業者との連携やOEM提供も視野に入れ、バイク流通のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しながら、新たな業界標準を確立していく予定です。
さらに発展するバイク流通業界
「360°Bike®」はiOS/Androidに対応した専用アプリ、AIによる手ブレ補正機能、自動撮影機能など豊富な機能を備えています。AGENCIA社は、今後も中古車業界に革新をもたらす存在として注目されており、バイク流通業界の質の向上を図るべく、努力を続けていきます。業界全体を見据えたビジョンを持って今後も進展を期待させる同社は、市場に新たな風を吹き込む存在であり続けるでしょう。