Prodroneが新たに誕生させた「田助人(Tasketto)」
新たに農業用ドローン「田助人(Tasketto)」が登場しました。このドローンは、愛知県名古屋市に本社を構える株式会社Prodroneが開発したもので、同社が持つ技術とノウハウを結集した製品です。特に注目したいのが、キリックスリース株式会社がこのドローンの独占販売権を取得し、2025年6月3日から販売が始まる事です。
「田助人(Tasketto)」は、災害や防衛などの厳しい条件での使用を念頭に置いて作られた「Prodrone GT-M」をベースに、日本の農業環境に特化して開発されています。ドローン技術が発展する中、バッテリー駆動のドローンが主流の日本において、充電の手間やバッテリーの劣化が問題視されています。この課題に対して、「田助人(Tasketto)」はガソリンエンジン駆動を選択し、作業の中断を防ぎ、迅速に再開できるように設計されています。
農業に寄り添った設計
日本の農業では車両による移動が必須であり、限られた積載スペースも大きな制約となっています。このため、「田助人(Tasketto)」は軽量で持ち運びが容易な設計が求められました。機体の重量はわずか7.5kgで、プロペラをたたむと全長は1,570mm。これにより、乗用車や軽貨物車に積むことが容易となっています。
さらに、このドローンは最大8リットルの農薬を積むことができ、8倍希釈であれば1回の飛行で1ヘクタールの広さをカバーできます。これにより、広い圃場間を移動する日本の農家にとって、非常に便利なツールとなります。
経済性に優れた飛行性能
「田助人(Tasketto)」はコストパフォーマンスも抜群です。1リットルのガソリンで最大45分間の飛行が可能で、燃料補給なしでも東京ドーム1個分、約5ヘクタールの農地を操縦することができます。さらに、GPS機能を搭載し、操作も簡単。手を離せばその場所でホバリングするなど、安定した飛行を実現しています。オプションとして自動飛行機能も備えているため、さまざまなシチュエーションで活躍することが期待できます。
機体諸元と展示会情報
機体諸元
- - 全長×全幅×全高: 1,570×450×740mm
- - 機体重量: 7.5kg
- - エンジン: 32cc
- - 燃料: ガソリン(ハイオク)
- - 最大積載量: 8L
- - 最長飛行時間: 45分
- - 最大風圧抵抗: 20m/s
「田助人(Tasketto)」は、以下の展示会で実機をご覧いただけます。
会期: 2025年6月4日(水)~6日(金)
会場: 幕張メッセ(千葉県)
会期: 2025年7月9日(水)~11日(金)
会場: 愛知国際展示場(愛知県)
Prodroneの目指す未来
Prodroneは「地域から一番信頼されるドローンカンパニーになる」というビジョンのもと、中部地方のドローンエコシステムを構築しています。また、同社では他にも、多用途にわたる産業用ドローンの開発・販売を行っており、人々の生活や産業に革命をもたらす技術革新を追求しています。今回の「田助人(Tasketto)」もその一環として、さらに進化した農業の実現に寄与することが期待されています。