株式会社Scalarが新しいScalarDB 3.14を発表
株式会社Scalar(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:深津航)は、同社のトランザクションマネージャ/HTAPエンジン「ScalarDB」の新バージョン3.14をリリースしました。これにより異なる種類のデータベースを仮想的に統合し、より効率的にデータを分析することが可能になります。
この最新バージョンでは、特に分析問合せを効率よく処理できる新機能が追加されており、複数のデータベースから集めた情報に対してリアルタイムでの分析が実現しました。これまで多くの企業が直面してきたOLTP(オンライン取引処理)だけでなく、OLAP(オンライン分析処理)ワークロードにも対応することで、データサイエンスの活用が一段と容易になっています。
新機能の概要
大きな特徴の一つは、
分散データの分析処理の効率化です。これまではデータの読み出しや書き込みを一つのデータベースに依存していましたが、ScalarDB 3.14では、複数のデータソースから情報を集約し、複雑なETLプロセスを必要とせずに直接分析を行える機能が追加されました。これにより、大規模言語モデル(LLM)を構築するためのベクトルストアの構築もスムーズに行えるようになります。
また、
データの暗号化機能も強化されました。この新機能により、複数のデータベース間での暗号化設定を一元管理できるため、アプリケーション開発者やデータベース管理者の作業負担が大幅に軽減されます。
さらに、
グループコミット機能によって性能も向上。これまでは各トランザクションごとにコーディネータへの書き込みが必要でしたが、ScalarDB 3.14では複数のトランザクションをまとめて書き込むことで、特に高レイテンシな環境下でもトランザクション処理のスループットが改善されました。
今後の展望
株式会社Scalarでは、今後も分散データの管理をさらに安全にかつ楽に行える機能を開発していく予定です。具体的には、レコードレベルでのアクセスコントロール機能、ベクトルストアへの対応、さらには災害対策のための半同期レプリケーションなど、高可用性を実現する機能に注力しております。
株式会社Scalarについて
株式会社Scalarは、日本発のスタートアップとして2017年に設立され、東京とサンフランシスコにオフィスを構えています。「データ管理をより信頼できるものにする」という使命のもと、異種データベース間のトランザクションを管理し、整合性の課題を解決するソリューションを提供しています。詳しくは公式ウェブサイトをご覧ください。
※ 記載の会社名及び製品名は各社の登録商標または商標です。