香川県高松市の讃岐うどん店が新たな挑戦
香川県高松市に位置する「さか枝うどん」は、58年の歴史を誇る讃岐うどんの名店です。自家製のコシのある麺は地元の人々に愛されている一方、新型コロナウイルスの影響でその経営は大きく揺れました。その中で、業態の改変と販路の拡大を目指し、特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を導入しました。この技術で、茹でたてのうどんの風味を冷凍状態で保てることが、導入の決め手となったのです。
導入の動機
「さか枝うどん」は、創業以来、地元の食文化を支える存在であり続けましたが、コロナ禍により多くの訪問客が減少しました。そこで、持続可能なビジネスモデルとして冷凍技術に注目し、地下と上で数々の冷凍機を試す中で「アートロックフリーザー」の食感再現性に感銘を受けました。これにより、茹でたての品質をそのまま食卓に届ける方法が見つかったのです。
導入による変革
導入後、「さか枝うどん」は冷凍うどんの品質向上と販路拡大を実現しました。従来の生うどんの冷凍から、お店で茹でたうどんを特殊冷凍技術で保存することで、理想的な茹で加減での提供が可能に。調理の負担軽減にもつながり、取り扱う飲食店への卸売も大幅に増加。販売量は月あたり約2.5倍にまで拡大し、さらにはキッチンカー事業者への冷凍うどんの卸売も開始しました。これにより、さが枝うどんは新たな顧客層へのアプローチが可能になりました。
今後の展望
今後、「さか枝うどん」はさらなる市場の広がりを目指しています。高級料理店への卸販売や催事への出展などを計画中で、2024年末には年越しうどんの催事に参加する予定です。また、冷凍技術の活用で香川県の多様な食材を用いた新しい商品開発への取り組みも推進します。食品ロス削減を意識しながら、さらなる価値提案を行っていく構えです。
共同セミナーの開催
2024年2月にはデイブレイク社と共同でセミナーを開催し、冷凍技術の導入効果を広める活動も進めています。その場で冷凍うどんの試食提供も行う予定で、参加者にその品質を実感してもらう機会を設けているのです。
デイブレイクと特殊冷凍技術
デイブレイク社は、急速冷凍に関する独自の技術を開発した専門企業であり、特に「アートロックフリーザー」は700社以上に導入されています。細胞内の水分が損傷を受けることなく急速冷凍できることで、従来を超える品質の冷凍食品を生み出しています。この技術を駆使することで、食品業界が抱える多くの課題に答えるべく、デイブレイク社はさらなる研究と技術開発を行なっています。
結論
「さか枝うどん」は特殊冷凍技術を利用することで、讃岐うどんの伝統を守りながら、未来へと挑戦を続けています。今後の展開が期待されるこの取り組みが、他の飲食店や食品業界の新しい可能性を示すものとなるでしょう。