JR東日本が新たに地域課題解決に取り組むPM/CM事業を開始
JR東日本は、東京圏及び地方圏における地域課題解決のための新たなビジネス、プロジェクトマネジメント(PM)/コンストラクションマネジメント(CM)事業を2024年にスタートします。この事業は、これまでの鉄道事業で培った技術力やノウハウを活かし、主に地方公共団体や鉄道事業者へのトータルサポートを提供するものです。
背景
少子高齢化による人口減少が進む日本では、全体の技術者数が減少することが懸念されています。特に鉄道に関わるインフラ整備においては、技術者不足がその整備の遅れを加速させ、地域生活基盤に悪影響を及ぼす恐れがあります。JR東日本はこの課題を解決するため、自社のエンジニアによる豊富なプロジェクトマネジメントの経験をもとに、地域への貢献を目指します。
事業の内容
新たに始まるPM/CM事業は、鉄道関連の土木・建築プロジェクトの計画及び施工段階において、発注者を包括的にサポートすることを目的としています。具体的には、プロジェクト提案やステークホルダーとの協議、設計や施工の発注支援、施工監理など、多岐にわたるサービスを提供します。これにより、地域のインフラ整備を円滑に進め、地域の生活品質の向上に寄与することが期待されます。
現在の進捗
JR東日本は現在、すでにいくつかのプロジェクトを進行中です。まず、群馬県明和町にある新工場の建設に関するCM業務を開始しており、2023年12月から2025年3月まで実施されます。また、IGRいわて銀河鉄道様との間で土木構造物耐震補強に関する契約を結んでおり、このプロジェクトは2024年9月から2026年2月まで続く予定です。
今後の展開
JR東日本は、今後さらに鉄道施設の改良や新駅の建設、地域に特化したまちづくりの提案にも取り組む意向を示しています。具体的には、鉄道と交差する道路や橋の新設・改良など、多岐にわたるプロジェクトを通じて地域のニーズに応えます。また、技術的な課題に対しては、個別のアドバイスや鉄道技術者に対する教育プログラムも提供し、地域の活性化に貢献していく方針です。
このようにJR東日本の新しいPM/CM事業は、単なるインフラ整備にとどまらず、地域の人々の生活を豊かにするための重要なステップとなるでしょう。