大村湾での特別な海の体験
長崎県大村市にある大村湾で、2024年8月18日、9月8日、9月15日に開催された「大村湾をSUPでenjoy!」という体験イベントが注目を集めました。このイベントは、SUP(スタンドアップパドルボード)を通じて海の魅力を知り、さらには海洋環境について学ぶことを目的としています。具体的な開催場所はCRANKで、32名の参加者が集まりました。
大村湾の魅力と学び
大村湾はその超閉鎖性海域の特性から、波が穏やかでSUPに最適な環境を提供しています。イベントの初めに行われたオリエンテーションでは、大村湾の特性や海で直面する問題について説明が行われました。「大村湾はとても穏やかで、自然の魅力を感じることができる場所です。この体験を通じて、海の大切さを知ってもらえればと思います」と参加者に語りかけました。また、ライフセーバーが海での安全についても重要なアドバイスを提供し、安全に海を楽しむための5つのポイントを説明しました。
SUP体験での泳ぎの楽しさ
オリエンテーションが終わると、参加者たちはライフジャケットを装着し、さっそく海へとパドルボードを持って出発です。一部の参加者は、気軽にSUPに乗りながら波の穏やかさを楽しみました。特に9月8日の日には、ほとんど波がない絶好のコンディションで、海底の生物を観察することができました。子どもたちは最初は大人のSUPに同乗していましたが、自分たちで漕ぎたいという気持ちから、独り立ちを果たし、最終的には自分たちのペースでSUPを楽しんでいました。バランスを崩して海に落ちることすらも楽しいと感じていたようです。
環境保護の重要性を体感
SUP体験の後は、海洋ごみの問題について学ぶ時間が設けられました。講義では「1日に発生する海洋ごみは、ジャンボジェット機約135機分に相当する」という驚くべき数字が提示されると、参加者たちは驚きを隠せませんでした。その後、参加者全員で海沿いの清掃活動を行い、実際にごみを拾うことで、問題の深刻さを実感しました。「こんなにも多くのごみが…」と驚きつつも、参加者たちは積極的にごみを拾い集めていました。これを通じて、大村湾の自然を守るためには何か行動しなくてはならないという気持ちを強く持ったようです。
参加者の感想
イベント終了後、参加した子どもや保護者からは次のような感想が寄せられました。「ポイ捨てをしないよう、友達にも教えたいです」と小学生。中学生の中には「街で捨てられたごみが海へ出ることを知り、これからはごみ拾いをしようと思いました」と語る方も。保護者からは「清掃活動でポイ捨ての多さに気づき、自分がもっと意識的に行動していかなければならないと考えました」との声も寄せられました。
団体の取り組み
これらの活動は、一般社団法人海と日本プロジェクト in ながさきが主催しています。このプロジェクトは、長崎県内の企業や団体に参加を呼びかけ、海に関する教育や環境保護の重要性を広めることを目的としています。また、プロジェクトの一環として大村湾を守る取り組みも強化されています。参加者たちはこのイベントを通じて、海の大切さだけでなく、自分たちができることを意識するきっかけを得たことでしょう。ぜひ、今後もこのプロジェクトに注目していきたいものです。