デジタルグリッドの新展開
再生可能エネルギーの需要が高まる中、デジタルグリッド株式会社が発表した「Green Purchase Agreement」(通称「GPA®」)が注目を集めています。この新しい取引スキームは、LINEヤフー株式会社及びヴィーナ・エナジーと連携し、国内最大級の規模で実装されることとなりました。
GPA®とRE Bridge®の概要
デジタルグリッドが提供する「GPA®」は、進化したバーチャルPPAの一つで、特にフィードインプレミアム(FIP)制度を活用した再生可能エネルギーの取引に特化しています。これにより、需要家は再エネから創出される環境価値を直接取得できる機会が得られます。そして、これを実現するためのマッチングプラットフォームが「RE Bridge®」です。このプラットフォームを使用することで、需要家と発電家のマッチングが行われ、契約に至るまでのプロセスがスムーズになります。
背景と狙い
今回の取り組みの背景には、LINEヤフーが2030年までにカーボンニュートラルを達成するという強い意志があります。具体的には、LINEヤフーは2022年6月にRE100に参加し、2030年までに企業の使用する電力の80%以上を再生可能エネルギーに切り替え、その後の5年間で100%を目指しています。この新しいPPAによって、既存の小売供給契約を維持したまま、追加性のある環境価値を調達することが可能になります。
契約内容の詳細
契約の詳細では、ヴィーナ・エナジーが岡山県真庭市に設置する71,650kWの太陽光発電設備に関する環境価値が、2026年8月にLINEヤフーによって調達される予定です。具体的な内容としては、発電量の予測や環境価値の精算を業務委託契約のもとで行います。
需要家とFIP認定事業者の両者にとってのメリット
需要家のメリット
1. 既存の小売契約を変更せずに、環境価値の購入が始められる。
2. 長期契約により、追加性のある環境価値の確保が可能。
3. 購入する環境価値の価格変動を抑える仕組みが整っている。
FIP認定事業者のメリット
1. 収入の安定化が期待できる。
2. 需給管理にかかる業務が一元化され、煩雑さが軽減される。
これにより、需要家と発電事業者が持つ様々なメリットが強化され、両者の連携がより緊密になることが期待されています。
脱炭素社会への貢献
デジタルグリッドは、今後の取り組みを通じて、追加性のある再生可能エネルギーの普及に貢献する意向を示しています。このような新しい試みが、持続可能な社会の実現へとつながることを期待しましょう。
会社概要
- - 社名: デジタルグリッド株式会社
- - 代表者: 豊田祐介
- - 設立: 2017年10月
- - 所在地: 東京都港区赤坂1-7-1赤坂榎坂ビル3階
この一歩が、国内における再生可能エネルギー取引の新たなスタンダードとなるかもしれません。デジタルグリッドの取り組みから目が離せません。