飛騨市とカリモク家具が手を組む、新たな広葉樹の活用プロジェクト
岐阜県飛騨市は、自然豊かな地域であり、その約94%が森林で覆われています。飛騨市の特長は、特に広葉樹林が多いことで、この地域の森林資源を活用した「広葉樹のまちづくり」に取り組んでいます。
最近、飛騨市と名高い家具ブランドのカリモク家具株式会社が連携し、地元産の広葉樹を使用した新しい家具を製作しました。これらの製品は、2024年12月19日から飛騨市のふるさと納税の返礼品として受け付けられます。
持続可能な森林利用の重要性
飛騨市の広葉樹の大半は、様々な樹種が存在し、形状も多岐にわたるため、従来は木材の利用が限られ、伐採された木のほとんどはチップとして安価に市外へ流通されていました。そこで、飛騨市は新たな活用方法を模索し、広葉樹の価値を向上させる仕組みを構築。また、こうした取り組みを通じて得た利益を森林の保全に還元し、持続可能な仕組みを確立することを目指しています。
同市の「広葉樹のまちづくり」公式ホームページには、こうした取り組みについて詳しく解説されています。
ヒダモクプロジェクトの開始
新たに始まった「ヒダモクプロジェクト」は、飛騨市の広葉樹を活用してカリモク家具がオリジナルの家具を製作し、これをふるさと納税の返礼品として提供するプロジェクトです。プロジェクトの立ち上げにあたり、飛騨市長の都竹淳也氏は広葉樹を使った家具制作の重要性を強調し、今後もこの取り組みを通じてさらなる広葉樹の活用が進むことを期待しています。
ふるさと納税返礼品の紹介
このプロジェクトでは、様々な広葉樹の樹種や品質を活かした17種類の家具が登場します。2024年12月19日に行われた記者発表会では、これらの返礼品の詳細が紹介され、関係者たちもその期待感を表明しました。また、カリモク家具の常務取締役である山田郁二氏は、環境に配慮した循環型のモノづくりを進める方針を語り、自社の技術を活かし、形が不揃いな材を家具用として活用することに意欲を示しました。
地元と連携した取り組み
この取り組みの背景には、飛騨市の地域おこし協力隊が関わっています。広葉樹活用コンシェルジュの及川幹氏は、地域の材を活用するための販路開拓やマッチングに尽力してきました。
飛騨市は自然に恵まれた土地でありながら、地域の資源を活かしきれていなかった側面もあります。
広葉樹のまちづくりを進めることで、森との共生や持続可能な経済を実現し、地域の魅力を高めることを目指しています。
飛騨市の魅力と背景
飛騨市は、文化的にも豊かで、ユネスコ無形文化遺産である古川祭や、宇宙物理学研究のスーパーカミオカンデなど、多様な魅力を持っています。また、多くの観光名所からも訪れられる地域です。 これらの地域資源を活かした取り組みが、今後も続くことで、さらなる発展が期待されます。
お問い合わせ
飛騨市役所農林部林業振興課(担当:砂田)
電話:0577-62-8905
メール:ringyoshinkou@city.hida.lg.jp
飛騨市役所企画部ふるさと応援課(担当:上田)
電話:0577-62-8904
メール:furusato@city.hida.lg.jp
この新しい動きが、飛騨市の持続可能な未来にどのように寄与するのか、今後の展開に注目が集まります。