Osaka Metroの持続可能な取り組み
Osaka Metroが新たに展開するプロジェクト「Fry to Fly Project」は、廃食用油の再利用を通じて、二酸化炭素(CO2)排出量を削減し、持続可能な社会の実現を目指しています。この取り組みは、同社の直営レストラン「Orchid time(オーキッド タイム)by Osaka Metro」から出る使用済み食用油を、国産の持続可能な航空燃料(SAF)に変換するもので、4社の連携により実現します。
プロジェクトの詳細
この基本合意書は、2023年7月30日に締結され、Osaka Metroをはじめとする日揮ホールディングス、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYの4社が協力する形で進行します。今回の取り組みにより、Osaka Metroは自社のレストランから排出される廃食用油をSAF製造のために供給し、段階的にその供給量を増やしていく計画です。また、駅構内に設置するデジタルサイネージを通じて、SAFの重要性や国内での資源循環に関する情報を発信し、市民の意識向上を図ります。
これまでの活動
Osaka Metroは、これまでも環境への配慮を行っており、駅や車両のLED照明の導入、古紙の回収と再生紙の生産など、幅広いエコ活動を通じてリソースの循環を促進しています。今回のSAFプロジェクトは、その一環として新たな取り組みを加えるものです。
各社の役割
- - Osaka Metro: 廃食用油をSAFの原料として供給
- - 日揮HD: SAF製造事業のサプライチェーン構築のリーダー
- - レボインターナショナル: 廃食用油の収集とトレーサビリティ管理
- - SAFFAIRE SKY ENERGY: 大規模なSAF製造プラントを建設し、廃油を原料にSAFを生産
SAFとは
SAFは、持続可能な航空燃料のことで、廃食用油や植物油など、化石燃料以外から製造されます。この燃料は、従来の航空燃料と比較して、CO2の排出を大幅に削減できる特徴があります。特に廃食用油を100%使用する場合、全体でCO2排出量を約80%も削減できるとされています。
今後の展望
Osaka Metroを中心としたこのプロジェクトは、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となるでしょう。Fry to Fly Projectを通じて広がる資源循環の流れは、企業だけでなく、一般市民にとっても参加しやすい形での環境貢献を促すことが期待されます。廃食用油のリサイクルを通じて、資源が循環し、新たなエネルギーへと変わる未来が楽しみです。
大阪府堺市に建設中のSAFFAIRE SKY ENERGYのSAF製造プラントは、日本の資源循環と際立った技術を結集した施設となることでしょう。環境対策に対する社会の関心が高まる中、このプロジェクトがどのように進展するのか、引き続き注目が必要です。