南海電鉄難波駅、サインデザインのリニューアル
株式会社GK京都が手掛けた新しいサインデザインが、南海電鉄の難波駅で登場しました。このプロジェクトは、難波駅の中央改札口の改修に伴い、駅全体のサインシステムを刷新することを目的としています。難波駅は、大阪ミナミの中心地として知られ、南海電鉄の最大ターミナル駅です。この重要な拠点において、GK京都は南海電鉄と協力し、可読性と視認性を追求したデザインを実現しました。
リニューアルの背景
南海電鉄の駅サインは、多くの変更がないまま約20年が経過し、その結果可読性やデザイン性に課題が見られました。特に、表示面内でさまざまな形状が目立ち、英文字がすべて大文字表記されていることが、利用者にとってストレスとなる要因となっていました。GK京都はこれらの課題を南海電鉄と共に認識し、改善に向けた取り組みを開始しました。
新デザインのアプローチ
新しいサインデザインでは、可読性と視認性を向上させるため、表示面をシンプルに整えました。特に、新たに導入された「Connected Line」は、視覚的な一貫性を持たせると共に、安心感を醸し出しています。縦横のジオメトリックなラインレイアウトにより、デザイン全体にリズムが加わり、曲線部分が柔らかさを表現しています。この革新的なデザイン要素は、今後の進化を象徴するものとしての役割も担っています。
また、サインに使われるフォントには「たづがね角ゴシック」が選ばれ、視認性が高まりました。特に外国からの観光客も多く利用するため、英語の比率も見直し、視認性の向上を図った点が特徴です。従来の比率から調整された英語の大きさは、情報を整理しつつ、過剰にならないデザインを実現しています。
今後の展望
新しいサインデザインは、難波駅での試験設置の後、他の駅にも順次展開される予定です。GK京都は、今後もデザインの力を活かし、企業や自治体が直面する重要な課題に柔軟で創造的な解決策を提案し続ける方針です。南海電鉄とのコラボレーションを通じて、地域の未来を形作るための取り組みが期待されます。
南海電鉄の駅は、単なる交通の通過点ではなく、地域の文化やコミュニティの象徴でもあります。そのため、今後のデザイン展開がますます注目されることでしょう。私たちの身近な公共交通機関が、どのように進化していくのか、期待が高まります。
GK京都について
GK京都は、クライアントと共に様々なデザインの課題に取り組む「羅針盤型デザインファーム」を目指しています。1972年に設立されて以来、バイクショップや洋菓子店、書店、オフィスの内装、多様な公共施設でのデザイン提供を行っています。これからも、地域に根ざしたデザインを通じて、社会に貢献していく姿勢を貫いていくことでしょう。