九州初の新たな取り組み
2024年8月6日より、福岡市の福交グループにて、九州地方で初めてとなる『GO Reserve / GO Crew』が開始します。この取り組みは東京本社のGO株式会社と福交運輸事業協同組合が連携し、福岡交通、清流タクシー、九州交通、シティタクシー、文化タクシーの5社が共同で実施するものです。これにより、乗務員の不足を解消し、タクシーの供給力の向上を目指します。
背景と目的
近年、タクシー業界は高齢化と新型コロナウイルスの影響を受け、乗務員不足が顕著に現れています。特に福岡では、都市部での移動需要が増加している中で、タクシーの供給が追いつかない状況です。そこで、GO株式会社は2023年より進めている『GO Reserve / GO Crew』を福岡でも導入することになりました。これにより、パートタイムドライバーが乗務し、フレキシブルな働き方を提供します。
新たな働き方の導入
『GO Reserve』は、アプリを通じて事前に配車を行うタクシーサービスで、その車両には『GO Crew』のパートタイムドライバーが乗務します。こうした新しい仕組みでは、未経験者でも挑戦しやすい環境が整えられています。具体的には、比較的一定の難易度の業務を担い、1日5時間からのシフトで勤務が可能です。
さらに、全車両にはドライブレコーダーが完備されているため、安全面でも配慮されています。こうした取り組みにより、福岡では福岡交通の3台、清流タクシーの2台、九州交通の2台、シティタクシーの2台、文化タクシーの1台の計10台が運行を開始します。
各社の期待の声
福岡交通株式会社の代表、野上氏は、タクシー業界が直面している現状を踏まえ、早急な対応が求められていることを強調しています。彼は新たな働き方が地域の移動需要に応え、供給不足解消に寄与することへの期待を語る一方で、今後地域住民の利便性向上にもつながるとしています。
清流タクシーの中井氏は、より多様な人材を採用することの重要性を認識しており、今回の取り組みにより新たな職業としての認知度向上を図りたいと話しています。彼は、年齢や性別、経験に関係なく、長期的に働ける職務としてのタクシードライバーの魅力を広めていくことが、タクシーの供給増加につながると信じています。
一方、文化タクシーと九州交通の副田氏は、時間帯や地域による供給の滞りが問題であると述べ、新しいシステムによるタクシー供給力の向上への期待を寄せています。また、タクシー乗務員という職業が新たな選択肢とされることを願っています。
拡張する取り組み
『GO Reserve / GO Crew』は、九州の福岡に限らず、現在10都道府県へと拡大しており、合計で100台以上のタクシーがこの新しい取り組みを通じて運行しています。GO株式会社は、今後も人材紹介サービス『GOジョブ』を利用して、全国のタクシー事業者と連携し、供給力の向上に寄与していく方針です。
最後に
移動の利便性を高めるためには、業界全体での取り組みが不可欠です。『GO Reserve / GO Crew』がその一助となり、九州の地域社会に貢献できることを期待しています。これにより、タクシー事業者が抱える課題が解決され、地域住民の生活がより充実したものになることが期待されます。