将棋で育む未来の力!
日本将棋連盟が初めて策定した「将棋学習指導要領」が、将棋を通じた教育の新しい可能性を提示しています。この指導要領は、公益社団法人日本将棋連盟、東急株式会社、そして株式会社東急キッズベースキャンプが共同で進めるプロジェクトの一環として誕生しました。
1. “将棋×教育”の取り組み
将棋は単なるゲームではなく、子どもたちの成長に多くの影響を与える教育的価値を秘めています。2024年10月から12月には、「将棋教室ラボ」を実施し、将棋が子どもたちの探究心、論理的思考、自己肯定感に及ぼす効果を観察しました。この結果をもとに、日本将棋連盟は初となる「将棋学習指導要領」を策定したのです。
この指導要領は、「礼儀・マナー」、「洞察力・判断力」、「コミュニケーション力」、「思いやりの心」という4つの領域で構成されています。具体的な活動には、年齢や習熟度に応じたグループ作業やICT教材の活用が含まれ、算数や国語など、他教科との連携も意識されています。これらを通じて、子どもたちは対話力や他者への配慮を育むことができます。
2. KBCの将棋講座カリキュラム
東急キッズベースキャンプによる「KBCしょうぎキャンパス」は、従来の将棋教室とは一線を画す新しい教育プログラムです。将棋の習得だけでなく、非認知能力を引き出すことを目的としています。
このカリキュラムでは、将棋を通じて「論理力」や「注意力」、「協調性」などの大切な力を育む活動が行われます。子どもたちは自分の考えを発表したり、グループでの意見交換を通じて、思考を深めていきます。
3. 将棋教室ラボの実施内容
将棋教室ラボでは、将棋未経験の小学生3年生が参加し、全11回の授業を通じて「探究思考」や「プログラミング的思考」を育成することを目指しました。授業では、「どうぶつしょうぎ」や基本ルールの学習、戦略の発見など、多岐にわたる内容が盛り込まれています。また、AIを使った宿題も取り入れられ、将棋を学びの多様なツールとして活用しています。
4. 東急スクラムプロジェクト
この取り組みは「東急スクラムプロジェクト」として位置づけられており、子育て世帯や学生の支援を強化するための多様なサービスが提案されています。このプロジェクトは、子どもたちが将棋を通じて成長することだけでなく、地域社会全体への貢献も目指しています。
5. 将棋を通じた教育の未来
将棋を教育の一部とすることで、子どもたちの思考力やコミュニケーション力の向上が期待されています。今後も日本将棋連盟と東急、KBCは、教育分野における将棋の活用を進め、新しい社会的価値の創造に取り組んでいくとしています。これにより、将棋が子どもたちの成長に寄与する新たな者となることでしょう。本取り組みが将棋文化の普及にも寄与することを願っています。