高校生の金融教育
2014-05-27 10:00:04
高校生の金融リテラシー向上に貢献!年間パーソナルファイナンス授業の成果
高校生の金融リテラシー向上に貢献!年間パーソナルファイナンス授業の成果
東京都八王子市にある大竹高等専修学校で、画期的な取り組みが行われました。日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)の協力のもと、2013年4月から2014年2月まで、約1年間、全生徒を対象にパーソナルファイナンスの授業が実施されたのです。
この授業は、同協会が発行する高校生向けテキスト『10代から学ぶパーソナルファイナンス』をベースに構成。週1回、50分間の授業が28回に渡り展開されました。担当講師は、日本FP協会が認定するファイナンシャル・プランナー(CFP®認定者)2名と、学校の教諭が務めました。
授業は、座学だけでなく、ワークシートや人生ゲームなどのアクティブラーニングを取り入れることで、生徒の理解度を高める工夫が凝らされていました。悪質商法を題材にしたゲームなども取り入れられ、楽しみながらお金の知識を習得できるよう工夫されていました。
授業の成果は驚くべきものでした。
授業開始時と終了時に行われたテストの結果では、正答率が向上。さらに、授業を通して「お金に対する意識や行動が変わった」と回答した生徒は、実に約7割にも上ったのです。生徒からは、「お金の勉強は普段なかなかできないので、とてもいい経験になった」「実用的で役に立つ授業だった」といった声が多数寄せられました。
授業で特に印象的だった点として、生徒からは「1年でどれくらいお金がもらえるか、どのくらい使うのかを考える授業で、自分の将来について考える時間が増えた」「人生ゲームを通して、お金やクレジットカードの使い方を学べた」「保険や労災といった、これまで知らなかったことを知ることができた」といった声が聞かれました。
授業の効果は、生徒の行動にも表れています。
授業後、多くの生徒が無駄遣いを減らし、貯蓄を始めるようになったとのこと。また、お金を借りる際の危険性についても理解を深めたようです。「何か欲しいと思っても、一度考えてから買うようになった」「将来のローンなど、重要なことの意識が変わった」といった声からも、授業が生徒の生活に良い影響を与えていることが分かります。
担当教諭からは、「生徒の雑談でお金の話題が増えた」「保護者からも好意的な意見が多く寄せられた」と、授業の成功を確信している様子がうかがえます。一方、CFP®認定者であるインストラクターからは、「生徒の理解度の深まり、お金への興味、一人ひとりの成長を実感できた」「信頼関係を築けた」といった、非常に充実したコメントが寄せられました。
この大竹高等専修学校での取り組みは、高校生の金融教育における成功事例として、今後、他の学校での導入にも期待がかかります。将来の経済社会を担う若者たちの金融リテラシー向上のため、このような教育の重要性が改めて認識されました。
この取り組みは、単なる知識の習得にとどまらず、生徒たちの価値観や行動様式にまで変化をもたらした、非常に意義深いものだったと言えるでしょう。今後の金融教育のあり方について、多くの示唆を与えてくれる事例と言えます。
会社情報
- 会社名
-
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
- 住所
- 東京都港区虎ノ門4-1-28虎ノ門タワーズオフィス5F
- 電話番号
-
03-5403-9700