NHKスペシャルで取り上げられる減災ソリューションズ
2025年の1月17日、阪神・淡路大震災から30年を迎えるこの日は、NHKスペシャル番組「映像記録 阪神・淡路大震災 -命をめぐる30年の現在地-」が放送されます。この番組では、株式会社減災ソリューションズが開発した画期的な「Rescue Training Module™」を利用した初めての「共助訓練」の様子が紹介される予定です。
この「Rescue Training Module™」は、阪神・淡路大震災やその後の震災で指摘された、家屋倒壊による重要な救助課題に対する答えとして開発されました。実際に災害が発生した際、倒壊した建物の中にいる被災者を素早く、かつ的確に救出することが求められます。そのためには、専門機関だけでなく、地域住民や防災組織も安全に訓練できる環境が必要です。しかし、阪神・淡路大震災から30年が経過しても、そういった訓練環境は十分に整備されていないのが現状です。
このような課題を解決するために、減災ソリューションズは「Rescue Training Module™」を2024年10月にリリースしました。このモジュールは、現実的な倒壊家屋を安全に模した環境を提供し、効率的で安全な訓練が可能です。これによって、災害現場での実際の課題に直面しながら効果的な訓練を行うことができます。
Rescue Training Module™の開発背景
このモジュールを開発したのは、株式会社減災ソリューションズの代表取締役社長、加古嘉信氏です。彼は神戸市長田区で生まれ、大学の3年生の時に阪神・淡路大震災を経験しました。その際の救助活動の中で感じた課題と自らの使命感が、災害救助の職業を志すきっかけとなりました。1996年に京都府警の警察官としてキャリアをスタートし、機動隊や国際緊急援助隊で様々な訓練を経て、2011年の東日本大震災後には災害救助の専用施設の設計にも携わりました。
彼が警察庁を退職し大学の教員となった後、2024年には老舗の防災の専門家たちと共に「減災ソリューションズ」を設立し、共助訓練の具体的な実施に向けた取り組みを始めました。
初の「共助訓練」とその意義
2024年12月14日、熊本県菊池郡菊陽町にて、初の「共助訓練」が実施されました。この訓練は防災士を対象とし、二次災害を防ぐための基本や、身近な資材を活用した救出方法について4時間にわたるコミュニケーションを通じて共有されました。参加者は熱心に学び、安全かつ迅速な救助活動の重要性を実感していました。この初めての取り組みの模様は、2025年のNHKスペシャルで詳しく紹介される予定です。
減災ソリューションズの目指す未来
減災ソリューションズが描く未来は、迫り来る災害から多くの「命とくらし」を守ることです。このために革新的な技術と実践的な訓練を提供し、強い社会を目指しています。最新の「GENSAI-Platform™」や「Rescue Training Module™」を用いた取り組みにより、実際の災害現場での対応を革新し、その土台には訓練を通じて育まれる人々の力が必要であることを重視しています。
この取り組みは、地元での防災教育を通じて地域の減災力を高める活動にもつながっています。今後も減災ソリューションズは、危機に直面する全ての人々が安全に共助できる社会を実現するため、活動を続けていくことでしょう。