AI時代の脆弱性とレジリエンス
2026-07-29 11:18:05
AI時代における企業の脆弱性ゾーンとサイバーレジリエンス再定義の重要性
AI時代に求められるサイバーレジリエンスの再定義
EYが発表した最新の調査報告「EY Global Cybersecurity Leadership Insights Study 2026」には、企業資産の36%が脆弱性ゾーンに属していることが明らかになりました。この調査は、128か国にわたり840人の経営層やサイバーセキュリティ責任者を対象に実施されています。AIの進化に伴い、サイバーリスクの構造が変化し、企業はより強固なサイバーレジリエンスを求められている状況です。
脆弱性ゾーンの実態
調査結果の中で、サイバーセキュリティ責任者の70%が「最も重大なリスクは死角に存在する」と発言しました。特に、OT(Operational Technology)や物理資産では57%、サードパーティやエコシステムでは49%、AIシステムでは47%が脆弱性ゾーンに含まれるという結果が出ています。これらの高リスク領域はデジタル化の進展とAIの導入に伴い、重要度が増しているにも関わらず、セキュリティ対策が追いついていない現状があります。
フロンティアAI時代のレジリエンス
AIの進化により、サイバー攻撃者は脆弱性を短時間で発見し悪用できるようになりました。このため、企業はただ重要資産を守るだけでは不十分で、全体のレジリエンスを構築する必要があります。特に、企業がリスクを可視化し理解することが求められています。
従来のレジリエンスは単にインシデントからの復旧能力とされていましたが、今後は新たな脅威や進化するリスクに柔軟に対応できる体制作りが肝要です。特に、企業内のAIやマシンアイデンティティ、サードパーティとの接続に関しても注意が必要です。
「セキュアクリエイター」の特徴
調査では、脆弱性ゾーンを縮小し、高いレジリエンスを実現している企業群「セキュアクリエイター」が注目されます。この企業群では、脆弱性ゾーンの資産が30%程度に抑えられ、他の企業に比べて低い数値を示しています。それでは、彼らの共通点は何でしょうか?
1. 幅広い資産の可視化: セキュアクリエイターは、単に重要資産だけでなく、AIシステムやOT/物理資産も可視化し、潜在的リスクの把握に努めています。
2. サイバーセキュリティを企業全体の戦略に: これらの企業は、サイバーセキュリティをIT部門の責任に留めず、ビジネス戦略や事業継続と連携させることで、変化するリスクへの対応力を高めています。
3. ライフサイクルの継続的改善: セキュアクリエイターは、技術革新やリスクの変化に対応し、可視性やセキュリティ統制を常に見直すことで、新たなリスクに迅速に対処できる体制を整えています。
専門家の見解
EYストラテジー・アンド・コンサルティングのサイバーセキュリティ共同リーダーである小川真毅は、「この調査が日本国内の多くの組織に対して、脆弱性管理の見直しを促す結果になった」と述べています。フロンティアAIの進展により、これまで見逃されていた脆弱性や資産が攻撃の対象となる可能性が高まっているため、企業は再度、資産とその脆弱性を可視化する取り組みを強化する必要があります。
結論
AI時代においては、サイバーセキュリティが単なる防御手段ではなく、企業全体の戦略やビジョンに組み込まれるべき重要な要素です。企業は、脆弱性を的確に認識し、レジリエンスを構築することで、未来の脅威に立ち向かうことが可能になるでしょう。詳細はEYの調査報告をご確認ください。
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