AQ Groupが新たな拠点「施工効率化センター」を開設
AQ Groupは埼玉県上尾市に「施工効率化センター」をオープンし、建築現場における業務生産性向上を目指しています。これは、最近話題となっている「2024年問題」を背景に、生産性や効率化を追求するための重要なステップとなります。
2024年問題とその影響
2024年問題は、物流業界においてトラックドライバーの時間外労働上限が制限されることで、トラックの稼働時間が減少し運賃が上昇する問題です。この影響は建設業界にも及び、「働き方改革関連法」に伴う人材不足はもはや無視できません。特に住宅の建設においては、大型な建築資材を運ぶ必要があり、この負担がさらに大きくなっています。
施工効率化センターの目的
新たに開設された施工効率化センターでは、建築物流と施工効率を向上させるための研究・実証実験が行われます。具体的には、「資材の梱包レス化」や「輸送方法の多様化」、さらには「簡易ボックスのレンタル利用」などの施策が検討されています。これにより、作業効率の向上と環境配慮も同時に実現することを目指しています。
具体的な取り組み
1.
再利用可能な梱包材の開発: 廃棄物を減らし、環境負荷を軽減します。
2.
トラック以外の輸送方法の研究: 新たな輸送手段を模索し、物流網を広げることが可能になります。
3.
情報管理システムの導入: 物流全体の効率を高めるために、リアルタイムの情報管理を行います。
これらの取り組みは、建築現場での作業時間を短縮し、生産性を向上させると同時に、施工作業の省略化にも寄与します。特に「梱包レス」は、資源ゴミの削減をもたらし、時間の無駄を省くことで効率的な作業が期待されます。
木造建築の普及に向けた行動
AQ Groupは「木造建築の普及」に一役買うことを目標としています。そのため、全国の工務店や中小ゼネコンと連携し、木造建築の着工数を増加させる「フォレストビルダーズ」という団体が活動しています。このネットワークの拡大は、同社の研究成果を広め、木造建築の普及を促進する一助となるでしょう。
大工ファーストを掲げた新たな配送システム
AQ Groupは、建築現場における資材消耗を最小限に抑える「在来木造ジャストイン配送システム」を開発しました。このシステムにより、大工が必要とする資材を必要なタイミングで届け、不要なものは迅速に回収します。これにより、作業のミスを減少させ、建築費用の効率化にも繋がります。また、グッドデザイン賞を受賞した実績もあります。
未来への展望
「施工効率化センター」は、AQ Groupが培ってきた技術とノウハウを最大限に活かし、木造建築の施工効率を全国に広げる窓口となります。様々な研究や実証実験を通じて、より良い住環境を提供し続けていくことでしょう。そして、この新しい動きが全国各地に広がり、持続可能な社会の実現に寄与することが期待されています。
施設概要
- - 事業者: 株式会社AQ Group
- - 建築地: 埼玉県上尾市小敷谷225-1
- - 建築面積: 780㎡
- - 延床面積: 704㎡
- - 用途: 木造技術専門研究
- - 竣工日: 2024年12月6日
このように、AQ Groupの「施工効率化センター」は、建築業界に新たな風を吹き込み、効率的で環境に優しい施工を実現します。