スペースシードホールディングス、Urth社への出資でメタバース事業を加速
背景と出資の目的
スペースシードホールディングス株式会社(以下、スペースシード)は、東京都港区に本社を持つ企業であり、「SFをノンフィクションにする」というミッションのもと、新しい技術の社会実装に取り組んでいます。最近、同社は建築士ネットワークおよびメタバース分野での革新的なサービスを提供する株式会社Urth(以下、Urth)に出資しました。
このたびの出資は、Urthが行ったシード2ndcloseにおける第三者割当増資に関連しており、合計3,100万円を調達した背景には、現在のメタバース業界の急成長が影響しています。ウィズコロナの影響で、仮想空間でのコミュニケーションやビジネス活動はますます重要性を増しており、今回の出資を通じてスペースシードは中長期的な協力関係の構築を目指します。
月面酒蔵プロジェクトの概要
スペースシードとUrthは、2024年度から「月面酒蔵メタバースプロジェクト」に着手します。これは、月面での酒蔵建設をテーマにした仮想空間の開発を目指しており、Urthの持つリアルな建築士による空間設計のノウハウを駆使することで、現実と仮想を融合させた新たな体験を提供します。
このプロジェクトでは、新潟県津南町の実際の酒蔵をモデルにした月面の仮想酒蔵を構築します。そこでは世界中の人々が集まり、価値を共有し交換できる空間を提供する予定です。また、月面での教育的な取り組みや国際的なカンファレンスの議論の場としても機能することが期待されています。
Urth社とメタバースサービス「metatell」
Urthは、建築デザイナーが手がけた高品質な3D空間を提供するメタバースプラットフォーム「metatell」を展開しています。Webブラウザを通じて幅広いデバイスからアクセス可能であり、利用状況の分析や自由なカスタマイズができる管理画面も用意されています。こうした特長により、スペースシードはUrthとのコラボレーションを通じて、再生可能な宇宙生活環境のデジタル空間を構築し、未来の生活様式のモデルを提示することを目指しています。
スペースシードとUrthのビジョン
スペースシードの代表取締役である鈴木健吾氏は、Urthとの連携を通じて、建築士がその創造力を発揮し、新たな価値を生み出せる環境を作り出すことの重要性を強調しています。また、Urthの代表取締役田中大貴氏は、メタバースを利用して宇宙にも進出できる未来の空間表現の可能性について語りました。
人類が宇宙での生活を想像する中、スペースシードとUrthの協力は新たな時代の到来を予感させます。これからの展開に注目が集まりそうです。
未来への期待
最終的には、月面酒蔵プロジェクトが宇宙での「居住空間」を支える新たな基盤となります。次世代の宇宙生活を実現するスイッチとなるこうした取り組みが、どのような影響をもたらすのか、大いに期待が寄せられます。