ベトナム中部に位置する「ヴィラ レ コライユ グラン メリア ホテル」は、最近、サンゴ礁の保護や再生に向けた新しい取り組みを発表しました。本リゾートは、国内のシーフロントリゾートの中でも特に注目を集めている5つ星施設で、ニャチャン湾に面しています。この度、旧名の「グラン メリア ニャチャン」からリブランドされ、その新たな名称に込められた意気込みは、海洋生態系を守るための強い決意を反映しています。
本プロジェクトは、環境保護の取り組みを専門とする「Avatar」との共同で、ニャチャン湾のサンゴ礁の修復に着手し、長期的な再生計画を立てています。気候変動の影響で、かつての美しさを保っていたサンゴ礁が年々劣化している中、リゾートのオーナーであるKDIホールディングスがしっかりとした資金と資源を投じ、持続可能な観光の一環としてこのプロジェクトを実施しています。
具体的には、リゾートの海岸線に広がる数千平方メートルにわたるサンゴ礁が対象となっています。現在、サンゴの直接移植やガーデニング、繁殖といった科学的手法を用い、サンゴ礁を再生させる取り組みが進行中です。このプロジェクトは国連の持続可能な開発目標(SDGs)、特に目標14「海の豊かさを守る」に沿ったものであり、将来的にリゾート周辺の海域を生物の楽園へと返すことを目指しています。
プロジェクトは2023年3月に始まり、今後は数段階に分けて進行する予定です。開始から3年以内には、美観を回復し、さらにエコツーリズム体験の場を提供することを目標としています。また、3〜5年以内には、サンゴ礁の広範囲な自生を目指し、波のエネルギーを軽減しつつ、海岸線を保護する役割も期待されています。
活動開始から18ヶ月の時点で、2,100平方メートルのサンゴ礁の再生が進み、さらに2,000平方メートルにはサンゴの苗床が設けられています。最新の情報を受け取った海洋生物学者たちは、再生したサンゴ礁に自然の繁殖の兆候が観察されていることに喜びを示しています。これにより、熱帯魚やウミガメなど、多様な海洋生物が集まるエコシステムの発展が無限の可能性を秘めています。
この取り組みは、宿泊客からも高く評価されており、特にサンゴの植え付け体験は旅行のハイライトとして人気を集めています。リゾートでは、参加者が自身でサンゴを植え付ける方法を学ぶ体験も提供し、世代を超えた環境への理解を促進しています。さらには、若い宿泊客や地元の子供たちも、この取り組みを通じてサンゴの重要性を学び、持続可能な観光についての意識を深めています。
リゾートの新しい名称は、自然の美しさを尊重し、環境保護の意思を宿泊客に伝える役割を果たしています。サンゴの保護は、リゾート全体の「Travel for Good」イニシアチブの一環であり、将来的な持続可能な観光へ向けた取り組みを続けています。
「ヴィラ レ コライユ グラン メリア ホテル」は、今後もさらに50,000平方メートルの自然に劣化したサンゴの復元を図り、1,000平方メートルの海草を育て、1,000本のマングローブの植樹を行う計画です。これは長期的な道のりでありながら、今まさに素晴らしい海を取り戻すための一歩を踏み出しています。メリア・ホテルズ・インターナショナルの東南アジア地域マネージングディレクターであるイグナシオ・マーティン・マンザノ氏は、「この取り組みは今後何年にもわたって続くでしょう」とコメントしています。皆さんも、ベトナムの美しい自然を保護するためのこのプロジェクトに注目してみてはいかがでしょうか。