柏市で「世界とつながる学び」講演会開催
千葉県柏市の富勢東小学校で、10月16日に「世界とつながる学び」の講演会が開催されました。この講演はなかよし学園プロジェクトが主催し、経済産業省の事業に採択されたもので、日本全国の50校で広がる内容です。今回は、特にジャパニーズ・パースペクティブを持った学びの重要性がテーマに掲げられました。
講演の内容と反響
講演では、山口祥子校長が独自に折った折り鶴がシリアやルワンダに届いたというエピソードが紹介され、児童たちに刺激を与えました。児童たちは、山口校長の発表を受け、「自分たちも世界を平和にする冒険に出る」といった意欲を示しました。さらに、講演では「世界のリアルを知り、今、自分に何ができるか」といったテーマに沿って、誰もが平和活動に関わる方法を提示しました。
子どもたちの主体性を伸ばす
この取り組みの大きな特徴は、児童の主体性を引き出すことです。例えば、1・2年生による食育支援の一環として、サツマイモの栽培が行われ、その成果を地域社会で活用することが提案されました。また、CoRe Loop(Co-create & Return Loop)という概念が導入され、児童たちが支援する側へとシフトすることで、国際的なつながりを持つ学びの実現を目指しています。
地域への波及効果
このプロジェクトには、近隣の保護者や地域住民も参加し、意識を共有しました。流山市の一般社団法人みらいのたね応援団の吉峰武徳氏は、「流山でもこのような取り組みを展開してほしい」と期待を寄せ、2026年1月には一般向けの講演も予定されています。このように、柏市のプロジェクトは周辺地域へと波及しています。
講演後の評価と今後の展望
講演終了後、山口校長は「グローバル教育は英語教育になりがちだが、本プログラムは子どもたちを世界と直接つながることができる」と語りました。また、柏市教育委員会の宮本副参事も「この講演は非常に興味深かった」とし、今後の継続的な実施への期待を表明しました。なかよし学園は、柏市内の他の学校においても「世界とつながる学びプロジェクト」を展開中で、来年度にはさらに規模を拡大する計画です。
未来へ向けた教育の実践
これからの取り組みとして、富勢東小学校では各学年の探究課題を教材にし、海外授業と連携して反響を還流させ、改善策を講じる一連の流れを構築していく予定です。このようにして、他の地域の成功事例を参考に、柏市の特性に合った教育プログラムを開発していく考えです。
私たちの子どもたちが未来の平和を担うためにも、こういった国際的教育がますます重要になることでしょう。柏市の「世界とつながる学び」プロジェクトがその先駆けとなることを期待せずにはいられません。