大久保淳一氏が進める新たな患者支援プロジェクト
大久保淳一氏は、かつて進行した精巣がんを克服し、一度は外資系投資銀行「ゴールドマン・サックス」を退職してNPO法人「5years」を設立しました。彼の活動は、がん患者やその家族に向けた支援を行うもので、その背景には彼自身の体験があります。
がんとの闘い
9年前、42歳の時に大久保さんは進行した精巣がんと診断されました。生存率が非常に低いとうわさされる中、彼は翌年には会社に復職。治療後は大変な思いをしながら日常生活を送りましたが、その後は驚くべき回復を遂げました。2013年には、サロマ湖100kmウルトラマラソンに復帰し、見事に5回目の完走を果たしました。これは彼の意志の強さを示すものであり、同時にがんサバイバーとしての重要なステップでもありました。
5yearsの設立
がん闘病中、彼は自身が欲しかった支援の仕組みを作るためにNPO法人「5years」を立ち上げました。5yearsは、全国のがん患者とその経験者がつながり、リアルな体験談を交換できるプラットフォームです。この団体は、1700名以上の登録者を持ち、彼らのプロフィールや経験を通じて具体的な支援を行っています。また、患者とその家族からの質問には、700件以上の回答が寄せられています。
受賞歴と社会的な影響
5yearsは、2015年に「きずなづくり大賞」を受賞した実績もあり、その活動は多くの人々に影響を与えています。大久保氏はこのような取り組みを通じて、がん患者が孤立せず、互いに支え合う環境を作り上げたいと考えています。
新たなプロジェクト ~テレビ電話相談の開始
最近、大久保淳一氏は新たな患者支援プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、朝日新聞系列の「Aport」との連携により実現したもので、がん患者が他のがん経験者に個別に相談できるテレビ電話の仕組みを提供します。これは、欧米では既に存在するサービスですが、日本ではまだ導入されていません。
このプロジェクトを通じて、がん患者、患者家族、経験者がそれぞれのプロフィールに基づき相談相手を指名し、オンラインでの無料相談を受けることができるようになります。これは、社会復帰に向けた重要なステップであり、今後の発展が期待されます。
【プロジェクトの詳細】は、
こちらでご覧いただけます。
まとめ
大久保淳一氏の取り組みは、がん患者に新たな希望と支援の手を差し伸べるものとして注目されています。彼自身の経験から生まれたNPO法人5yearsは、これからもがん患者に向けた支援の輪を広げていくことでしょう。これらの活動が、多くの人々にとって心強いサポートとなることを期待しています。