無印良品、木の温もりを感じるスペースで受賞
株式会社良品計画が展開する「無印良品 イオンモール橿原」が、木材の良さをデザインで再構築する「ウッドデザイン賞2025」にて、ハートフルデザイン部門で優秀賞(林野庁長官賞)を受賞しました。この受賞は、悪化する環境問題に対して持続可能な社会を築くため、地域資源の活用や社会課題の解決に向けた同社の真摯な取り組みが評価されたことを示しています。
地域に開かれた憩いの広場
受賞したのは、店舗の中央にある「Open MUJI」コーナーです。ここは、地域住民や訪れる人々が憩いの時間を過ごせる場所として設計されています。特に注目すべきは、吉野杉や吉野檜を使用した床材や家具が配された空間。その結果、訪れた人々は、地域の資源に包まれた空間を体感しながら、家族や友人と楽しい時間を持つことができます。
この広場では、1万冊以上の児童書が無垢材で作られた本棚に収められており、子供たちが本を楽しむ姿が見受けられます。このように、無印良品の空間は単に商品を販売する場所ではなく、地域の人々が集いるコミュニティの拠点となっているのです。
地域資源を活かす取り組み
さらに、良品計画は地域資源を大切にするだけでなく、全国各地での森林産業の活性化にも寄与しています。宮崎県での取り組み「山缶」は、未利用材を活用し、地域資源の価値を消費者に伝える試みです。このプロジェクトはソーシャルデザイン部門でウッドデザイン賞を受賞し、地域にとっての木材利用の重要性を再認識させる結果となりました。
これらの施策を通じて、良品計画は地域とともに成長し、有意義な関係を築いていくことを目指しています。
環境に優しい未来を見据えて
また、同社では法人向けにオフィスや公共空間のデザインを手がけ、地域住民とのネットワークを活かしたプロジェクトも展開。公共空間の木質化を推進し、駅や子育て施設など、誰もが利用しやすいデザインを提供しています。これにより、地域の資源がどのように活用されるかを考えるきっかけを作り、より持続可能な社会の実現に近づいています。
このように、「無印良品 イオンモール橿原」はただの店舗ではなく、地域との深い結びつきを持ちながら、未来のための新しい価値を提供し続けています。無印良品の取り組みは、他の企業にとっても大いに参考になるモデルとなるでしょう。