Welzoとリージョナルフィッシュ、革新水産業の未来に向けて提携

Welzoとリージョナルフィッシュの提携

福岡に本社を置く株式会社welzoが、新たな水産業の形を模索するために、京都を拠点とするリージョナルフィッシュ株式会社へ出資を決定しました。この動きは、日本の水産業が直面している現状を反映しています。高齢化や後継者不足、環境の変化による漁獲量の減少など、数々の課題を克服するために、両企業は先進技術を駆使して新たな養殖モデルの確立を目指します。

出資の背景と目的

日本全国の漁業は今、厳しい状況にあります。若い世代の漁業従事者が不足している上に、気温上昇などの外的要因も影響し、漁獲量の減少が続いています。そのため、持続的かつ安定した水産物の供給方法が急務とされています。welzoは、ゲノム編集やスマート養殖技術を基に、収益性が高く、持続可能なモデルを築くことを目指しています。

この提携により、養殖魚用の飼料販売に関する豊富な実績を持つwelzoと、大学との共同研究から生まれたリージョナルフィッシュの技術が融合し、新たなイノベーションが生み出されることに期待が寄せられています。

リージョナルフィッシュ株式会社の紹介

リージョナルフィッシュは、京都大学大学院と近畿大学が共同で開発した技術を基にして設立された企業です。2019年の設立から、特にゲノム編集を用いた品種改良と、スマート養殖技術に力を注ぎ、次世代の水産養殖モデルを追求しています。2021年には、『22世紀鯛』という世界初のゲノム編集食品を発表するなど、注目のスタートアップです。彼らの使命は、世界のタンパク質不足の緩和や、日本の水産業を再興することです。

Welzoの概要

welzoは、福岡県福岡市に本社を構える専門商社であり、食と農業を介して持続可能な社会の実現を目指しています。農業資材や家庭園芸用品、フラワー関連商品など、多岐にわたる商品を取り扱っており、近年では社名も「株式会社welzo」に変更。この変革を通じて、他の企業との共創やIT、AI技術の活用による新しい挑戦に取り組んでいます。国内に24拠点を有するwelzoは、そのネットワークを活かし、新たな水産業の未来を描いています。

未来への展望

今回の出資により、両社は様々なシナジーを生かして、持続可能な水産業の実現に向けた新たな一歩を踏み出します。品種改良技術とスマート養殖の融合を図ることで、安定した魚の供給を目指しており、これは単に経済的側面だけでなく、環境保護の観点からも意義のある取り組みといえるでしょう。

持続可能で高収益な養殖モデルを確立するために、今後さらに多くの革新技術が導入されることが期待されます。welzoとリージョナルフィッシュの協業は、日本の水産業に新しい風を吹き込み、地域経済の振興にも寄与することでしょう。これからの展開に大いに目が離せません。