2024年9月13日、株式会社産業編集センターから小寺無人の新作『アガシラと黒塗りの村』が発売されます。この作品は、第2回黒猫ミステリー賞を受賞した「Black Puzzle」の改訂版であり、より緻密な表現と深いストーリー展開を実現しています。書店に並ぶことが待ち遠しいこの作品は、読者を一気に引き込む力を秘めています。
物語は、古文書に強い興味を持つ黒木鉄生が主人公。彼は大学時代の親友である八重垣志紀から頼まれ、村で発見された「沼神文書」を解読するため、伝説が語られている農村に足を運ぶことになります。村に到着したその夜、彼は地蔵の前で議会議員の息子・島田光男が殺されるという衝撃的な事件に遭遇します。九族の死と秘密が絡み合い、物語は次第に恐ろしい真実へと導かれます。
その後も物語は加速します。村の近くではさらなる死者が現れ、黒木は古文書に隠された謎を解き明かさねばなりません。「沼神文書」の解読を通じて、彼は村人たちの秘密や、死者との関わりを解明しようと奮闘します。村おこしのために立ち上がった住民や、神聖視されている場所にまつわる伝説が交錯し、読み手は緊張感あふれる展開に釘付けになることでしょう。
著者の小寺無人は埼玉県に生まれ、東京都に在住する作家です。彼は音楽や散歩、クリームソーダが好きで、これらの趣味からインスパイアされた作品も展開しています。今回のデビュー作が高い評価を得てデビューしたことから、その筆力には期待が寄せられます。
また「黒猫ミステリー賞」は、探偵小説だけでなくホラーやSFなどの要素も含む広義のミステリーを募集する文学賞であり、毎年多数の作品が寄せられています。第3回現在の募集が2024年9月25日まで行われており、次世代の作家を待ち望む場となっています。
『アガシラと黒塗りの村』は、村と古文書、さらには人間関係によるミステリーが絡み合った物語です。謎を解くことで待ち受ける真実の衝撃と、何が本当で何が憶測かを問い直すこの作品。古き良き日本の村を舞台にしたミステリーを手に取って、新たな発見を体感していただきたいと思います。