ユニ・チャーム、CDP2024のサプライヤー・エンゲージメント・リーダーに選定
ユニ・チャーム株式会社は、環境問題に取り組む国際的な非営利団体CDPから、2024年の「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」に選定されたことを発表しました。この評価は、企業がサプライチェーン全体で温室効果ガスの削減に貢献しているかを示すもので、総じて1,394社の企業が選ばれた中で、ユニ・チャームの取り組みが高く評価されました。
CDPとは
CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、2000年に英国で設立された国際的な団体で、気候変動をはじめとする環境課題に対して企業や都市に情報開示を求める活動を行っています。その取り組みは、機関投資家たちから高く評価されており、企業にとっての透明性を促進しています。
サプライヤー・エンゲージメント評価(SEA)とは
サプライヤー・エンゲージメント評価(SEA)は、企業がサプライヤーとの関係をどのように構築し、温室効果ガスの削減を進めているかを評価するCDPのプログラムです。この評価では、ガバナンスやScope3排出量の管理、目標設定、サプライヤーとの協力が重要な評価項目です。
「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」とは
CDPの気候変動質問書に基づく評価において、上位段階に位置付けられた企業が「サプライヤー・エンゲージメント・リーダー」として選ばれます。2024年の結果では、日本企業の中で256社がこのタイトルを受けました。
ユニ・チャームの具体的な取り組み
ユニ・チャームでは、中長期的なESG目標「Kyo-sei Life Vision 2030」を掲げています。この計画には、「私たちの健康を守る」「社会の健康を守る」「地球の健康を守る」という3つの側面があり、それぞれ20の重要なテーマが設定されています。
特に地球環境の保護に関しては、国際的な温室効果ガス削減の枠組みに貢献する努力を行っています。パリ協定を意識した活動として、2024年10月にはSBTi(Science Based Targets Initiative)からSBT1.5℃目標の認定を受け、具体的な削減目標を明確にしています。
また、再生可能エネルギーの活用も進めており、「2030年には事業展開に用いる電力の100%を再生可能エネルギーにする」という目標の設定されています。これを実現するために、国内外で計26工場に太陽光発電システムを導入し、14工場で再エネ100%を達成しています。
さらに、ユニ・チャームは「2050年廃プラスチック“0”、CO₂排出“0”、自然森林破壊“0”」をビジョンに掲げ、プラスチック問題や森林保護にも注力しています。これには、プリンシプルに基づいた調達方針の確立や、プラスチックに関連する問題への対応が含まれます。
バリューチェーン全体でのGHG排出量削減の取り組みには、国際的な基準に準拠したGHG排出量算出の規程の策定が含まれています。材料の仕入先から排出量のデータを入手し、製品別のカーボンフットプリントを明らかにすることで、透明性を確保しつつ、持続可能な取り組みを進めています。
ユニ・チャームは、サプライチェーン上の社会的および環境的な課題の管理において、Sedexと呼ばれるプラットフォームを活用しています。これにより、取引相手とのリレーションシップを構築し、リスク評価に役立てています。
今後もユニ・チャームは低炭素社会の実現に向けた取り組みを継続的に強化し、多様な環境問題に対して意義ある貢献を目指してまいります。