岡山大学が文部科学省と意見交換、次世代科学技術人材の育成を強化

岡山大学が文部科学省との意見交換を実施

2025年11月27日に、国立大学法人岡山大学は文部科学省の科学技術・学術政策局からの訪問を受け、重要な意見交換を行いました。この会合には、文部科学省の奥篤史人材政策課長をはじめとする関係者が参加し、協力体制の強化を図ることを目的としています。岡山大学は地域中核・特色ある研究大学としての役割を果たすため、様々な施策を展開しています。

特に、岡山大学は2023年度に採択された「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業（J-PEAKS）」を活用し、長期的なビジョンの実現に向けた取り組みを強化しています。このビジョンには、脱教員中心主義を掲げた人事制度改革や、高度専門人材（URA）の育成、そして研究開発マネジメント人材の認定制度が含まれています。これにより、教員の機能が分化し、事務職員や技術職員のスキル向上が図られています。

科学技術人材政策の方向性

意見交換の中で、奥課長は科学技術人材政策の進め方について説明しました。政策推進の中心には、「科学技術人材」として多様な分野の人材が必要であり、これに基づいた施策が科学技術・イノベーション政策全体を支えるとの見解を示しました。また、研究者の育成や技術職員、研究開発マネジメント人材の確保が重要であることを強調しました。学校教育段階から博士課程に至るまで、体系的な人材育成が求められています。

岡山大学における取り組み

岡山大学は、これらの方針に基づき、さらに進化した人事制度の深化を目指し、科学技術人材の育成を強化することを決意しました。那須学長は、大学と産業界の連携を進め、人的資本投資の拡充を図る考えを示しました。このような取り組みは、岡山大学の産学連携活動を強化し、研究力の向上に寄与します。

その後、訪問団は岡山大学内の異分野基礎科学研究所棟と共創イノベーションラボ（きびのべ）を視察しました。この施設では最新の研究設備が整備されており、特にクライオ電子顕微鏡やクライオトモグラフィー用装置「Arctis」が注目を集めています。沈建仁教授がこれらの設備を用いた研究成果を紹介し、科学技術政策との関連性について質疑応答が行われました。特に、光合成における触媒の違いについての質問があり、研究への期待が示されました。

未来に向けた挑戦

岡山大学は、J-PEAKSを通じた研究開発や人材育成の強化を推進し、地域や社会に貢献する革新的な取り組みを継続します。未来の科学技術人材を育成し、社会全体で活用できる基盤を築くことが求められています。今後の岡山大学の挑戦と変革にご期待ください。

岡山大学はこれからも地域との共創を進め、持続可能な未来を追求していきます。