フュージョンエネルギーの未来
2025-11-13 11:44:55

京都フュージョニアリングが挑む革新の水素回収技術とフュージョンエネルギーの未来

未来のエネルギーを支えるフュージョン技術


フュージョンエネルギーの発電技術は、持続可能なエネルギー供給を実現するための大きな鍵を握っています。そのなかでも、京都フュージョニアリング株式会社が進める「UNITY-1」プラントにおいて開始された新たな水素回収試験が注目を集めています。

水素同位体の回収:重要な技術的挑戦


フュージョンエネルギーを持続的に活用するためには、燃料の供給が必須となります。その中心的な役割を果たすのが、フュージョン燃料サイクルシステムです。このシステムでは、水素同位体である重水素とトリチウムの回収、貯蔵、供給が不可欠です。特に、トリチウムは自然界にほとんど存在せず、核融合反応のためにはプラント内部で生成する必要があります。

トリチウム生成とその重要性


トリチウムは、核融合反応によって発生した中性子が、プラント内部で用いる液体金属の一種であるリチウム鉛(LiPb)に反応することで生成されます。このプロセスは、燃料を着実に増加させるために重要な要素です。成功した場合、プラントは安定した燃料供給を実現し、持続可能なエネルギーへの道を開くでしょう。

VST技術の導入


今回の試験で使用される独自開発の装置「VST(Vacuum Sieve Tray)」は、液体金属のリチウム鉛を真空環境下で処理する新しい方法です。リチウム鉛を上から流し込み、内部のトレイで滴下させることで、リチウム鉛の表面積を広げ、効率的にトリチウムをガスとして抽出します。この技術は、今後のフュージョンエネルギーの実用化に向けて的重要なステップです。

試験の第一段階:水素の回収


今回の「UNITY-1」プラントでの試験では、トリチウムの代わりに水素と重水素を用い、高効率な水素回収の実証を進めています。このデータは、カナダのオンタリオ州にある合弁会社「Fusion Fuel Cycles Inc.」が推進する「UNITY-2」プロジェクトにも応用され、実際にトリチウムを使用した試験に活用される予定です。

未来への期待


この革新的な技術が成功すれば、フュージョンエネルギーが現実のものとなり、私たちのエネルギー問題を解決する大きな力となるでしょう。京都フュージョニアリングの挑戦は、持続可能な未来に向けての新たな希望をもたらします。さらに詳しいUNITY-1の開発状況については、関連動画もぜひご覧ください。


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会社情報

会社名
京都フュージョニアリング株式会社
住所
東京都大田区平和島六丁目1番1号東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S
電話番号
03-4530-3706

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