大阪大学発の革新的内視鏡システム
大阪大学から誕生したエンドルミナル・ソリューションズ株式会社は、がん検診に特化した新しいディスポーザブル内視鏡システムの開発に取り組んでいます。このシステムは、世界で最も細い4ミリ径を誇り、受診者にとっての負担を減らすことができる仕様になっており、現行のバリウム検査に取って代わる新たな検診インフラとしての役割が期待されています。
8,500万円の資金調達
エンドルミナル・ソリューションズは、山科精器株式会社とHong Kong BlueSky Technologies Innovation Co., Limitedからの支援を受け、合計8,500万円のシードラウンド資金調達を成功させました。この資金は、同社が現在開発を進めている内視鏡およびAI支援システム、検診情報のデジタル化(DX)に使われ、その飛躍的な進化を促進することが目的です。
胃がんの早期発見に向けた課題
日本全国で年間およそ4万人が胃がんで命を失っており、早期検出が極めて重要です。しかし、従来のバリウム検査にはがん検出の精度が低く、放射線被ばくのリスクがあるため見直しが求められていました。エンドルミナル・ソリューションズは、こうした課題に応えるべく、内視鏡検査をより受けやすく、コストも抑えたディスポーザブル内視鏡を開発しています。
専門家のコメント
創業者である中島清一氏は、「検診の負担を減らしつつ、質の高い胃がん検診をより多くの人に提供するために、このプロジェクトを進めています」と述べています。さらに、共同創業者の神田拓哉氏は、「胃がん検診の必要人数は2,000万人を超えており、この製品は社会に大きな影響を与える」と強調しました。
アジア市場への展開
この技術の масштабыは日本を超え、中国や韓国などの胃がん検診のニーズが高い地域での展開も視野に入れています。エンドルミナル・ソリューションズでは、2026年から2027年初頭にかけてシリーズAの資金調達を予定し、長期的なパートナーシップを構築する計画もあります。
技術のさらなる進化
エンドルミナル・ソリューションズは、内視鏡だけでなく、検診業務を支援するAIシステムの開発にも注力しています。これらのシステムは、画像情報を活用し、観察から判定までの一連の業務を効率化し、現場の負担を軽減することを目指しています。さらに、DXによって、受診者が自らの検診情報を確認できる仕組みも構築し、健康意識の向上を図る考えです。
まとめ
エンドルミナル・ソリューションズは、技術開発と社会実装を同時に進行させ、『胃がん死亡ゼロ社会』の実現を目指しています。彼らの取り組みが、検診の未来を新たな段階へと推進することが期待されています。この新しい内視鏡システムが導入されれば、地域による医療格差が是正され、より多くの人が質の高い胃がん検診を利用できることとなるでしょう。