大和ハウス工業、31社で共通のデジタル帳票基盤を構築
大和ハウス工業株式会社(以下、大和ハウス工業)は、同社本社およびグループ会社を含む31社向けのデジタル帳票基盤の構築を発表しました。この取り組みは、ウイングアーク1st株式会社による統合基盤ソリューション「SPAIS」によって実現されたもので、紙文化からの脱却を促進し、バックオフィス業務の効率化を図っています。
背景と目的
日本の建設業界は未だに紙帳票による運用が一般的であり、バックオフィス業務のデジタル化が進んでいません。そこで大和ハウス工業は、「バックオフィスのデジタル化」をDX戦略の軸に据え、グループ会社向けに共通のデジタル帳票基盤を整備することを決定しました。具体的には電子帳簿保存法(電帳法)にも対応し、さまざまな業務での紙帳票をデジタルで管理するための基盤構築が目指されています。
SPAISの導入
グループ32社のニーズを満たすため、SPAISを導入しました。この基盤には、以下のような重要な機能が盛り込まれています:
- - 電帳法対応:法律を遵守した形での帳票管理が可能です。
- - 豊富なWeb API:各社の会計システムとの連携が実現され、業務効率が向上します。
- - デジタル帳票基盤の拡張性:データの長期保存・管理が容易に行える設計。
- - オフプレミスな料金体系:グループ各社で利用しやすい料金体系を用意。
これにより、大和ハウス工業は約9ヶ月でデジタル帳票基盤を構築し、2023年10月より運用を開始しました。
導入効果
デジタル帳票基盤の導入により、以下のような効率の良い運用が実現しました:
- - セキュリティの強化:アクセス権限の設定が可能になり、セキュアな環境を構築。
- - ペーパーレス化:経理データや契約書を含む約30種類の帳票がデジタルで管理され、ペーパーレス化が進行。
- - 利便性の向上:デジタル化により検索性や利用の利便性が大幅に改善。
- - 運用負荷の軽減:統合管理によりシステム運用が簡素化され、大和ハウスグループの情報システム部門の負担も軽減。
- - 人事データの自動連携:人事異動に伴う権限の変更が自動で行われる仕組みが開発されました。
今後も大和ハウス工業では、蓄積したデータの活用に力を入れ、業務効率化を進めながら、持続可能な働き方をサポートする「バックオフィスのデジタル化」を推進していく考えです。
大和ハウス工業とウイングアーク1stについて
大和ハウス工業は1947年に設立され、住宅や賃貸、マンションなどの事業を展開しています。ウイングアーク1stはビジネスの文書管理とデータ活用を通じて、企業の成長をサポートするソリューションを提供しています。
まとめ
このプロジェクトにより、大和ハウス工業はデジタル化の一環として大きな前進を遂げました。これからも、業務の効率化に向けての取り組みが続くことでしょう。