日本初の「ジャパングランプリ」が誕生
2025年、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)は新たに「ジャパングランプリ」を設立しました。この部門は、ジャパニーズクラフトウイスキーに特化しており、現在日本国内での蒸留所数が急増する中で、特に注目されています。
クラフトウイスキーの新時代
TWSCは、今年で7回目を迎え、アジア最大級のウイスキーとスピリッツの品評会として国際的にも広く認知されています。近年、ジャパニーズウイスキーのクラフト蒸留所が増えており、2020年には30ヵ所だった蒸留所数が、今や110以上に達しています。これは、コロナ禍における新たな造り手の出現を示す明確な証です。
新設されたジャパングランプリは、そうした蒸留所の製品をより多くの消費者に知らしめることを目的としています。また、特に新しい定義として「ニューメイク」や「ニューボーンウイスキー」といった新たなスタイルのカテゴリーも独立して設けられました。これにより、消費者にとっても新たな選択肢が生まれるのです。
審査の新しいアプローチ
エントリーは2024年12月20日まで受け付けており、審査方法についても新しく工夫が施されています。一次審査はリモート方式で約300人の審査員によって行われ、その後、対面での二次審査が実施されます。これにより、評価の透明性と公正性が確保されることを意図しています。
エントリー・出品のルール
ジャパングランプリにエントリーするためには、いくつかの条件があります。具体的には「1日の仕込み量が麦芽2トン以内」、かつ「2025年4月末時点で発売されている製品」といったルールが設けられています。さらに、そして「日本国内で採水された水を使用し、3年以上貯蔵されたウイスキー」の条件も含まれています。
特に、ニューボーンスピリッツは熟成3年未満のウイスキーとして新たに位置付けられ、消費者に新鮮な体験を提供します。
賞の魅力とPR方法
受賞アイテムには特別なメダルが授与され、TWSCの公式ガイドブックや専門誌への掲載を通じて広くPRされます。また、授賞式や大試飲会も設けられており、受賞者が自らの製品を広める貴重な機会が提供されます。これによって、消費者だけでなく、造り手たちにも喜ばれる機会となるでしょう。
その他の活動
TWSCは、ただのコンペティションにとどまらず、ウイスキー文化の発展にも寄与しています。土屋守氏が代表を務めるウイスキー文化研究所は、ウイスキーの魅力を伝えるため、各種イベントや教育プログラムの企画・運営も行っています。新たな受賞を通じて、今後ますます拡充される日本のクラフトスピリッツ市場に期待が寄せられています。
日本独自の魅力あるウイスキーの誕生を待ち望むファンにとって、この新設された「ジャパングランプリ」は注目のイベントの一つとなるでしょう。どうぞ、ご期待ください。