社会学者・岸政彦氏が語る「生活史」プロジェクトの魅力と意義
2025年8月30日、神戸のStage Felissimoにて、社会学者であり作家の岸政彦氏が「生活史」プロジェクトをテーマにしたトークイベントを開催します。このイベントは、フェリシモが運営する「神戸学校」の一環として行われ、毎月開催されているメッセージライブの一部です。本記事では、岸氏の活動や彼が提唱する「生活史」の意義について深掘りします。
「神戸学校」とは
フェリシモが1997年から続けている「神戸学校」は、阪神・淡路大震災をきっかけにスタートした取り組みです。豊かな人生を送るために、さまざまな分野のオーソリティーを招き、語り合う場としてデザインされています。参加料は「一人1200円」で、集まったお金は震災遺児の心のケアに活用されます。
岸政彦氏のプロフィール
岸政彦氏は、京都大学の教授として生活史の研究に永年取り組んできました。彼の代表作『断片的なものの社会学』や『東京の生活史』はいずれも紀伊國屋じんぶん大賞を受賞しています。また、小説家としても『リリアン』で織田作之助賞を受賞し、幅広い評価を得ています。彼の研究テーマは沖縄や生活史、社会調査方法論で、独自の視点に基づいた分析が注目されています。
「生活史プロジェクト」とは
岸氏が進める「生活史プロジェクト」は、個人の人生の語りを集め、その声を記録するというものです。これまで東京、沖縄、大阪などで100人以上の方々の人生の物語が、丁寧に聞き取られています。現在は北海道でもさらなる聞き取り作業が続けられており、この活動を通じて人々の語りを広く社会に共有しようとしています。岸氏はこのプロジェクトを通じて、「他者の人生をどう受け止めるか」という問いに向き合っています。
イベントのテーマ
今回の神戸学校での講演のテーマは「語りに耳を澄ます──市民主体の『生活史』プロジェクトから」となっています。他者の声に対して本気で耳を傾けることの重要性や、他者を理解することの限界について、岸氏は独自の視点で語る予定です。このトークイベントでは、岸氏の豊富な経験や見解を基に、参加者との深い対話が繰り広げられることでしょう。
ポッドキャスト「岸政彦の20分休み」
岸政彦氏の人気ポッドキャスト「岸政彦の20分休み」は、ありふれた日常に隠れた物語をリスナーと共有する場として、多くの支持を受けています。このポッドキャストでは、さまざまな「かけがえのない人生」の話が取り上げられており、聴くことで新たな発見が得られると好評です。
参加方法
第336回の神戸学校は、2025年8月30日(土)13:30から16:00に開催されます。開場は13:00で、オフラインでの参加には1200円の参加費が必要ですが、学生や複数人の申し込みで割引が適用されます。また、オンライン配信も行われ、500円の参加料でリアルタイム視聴や見逃し配信が可能です。
各地で活躍する岸政彦氏の講演は、彼自身の研究や考えが蓄積された貴重な体験が凝縮されており、聞く価値が十分にあることでしょう。人生をより豊かにするためのヒントを得る貴重な機会となることは間違いありません。
ぜひ、多くの方々にこのイベントに参加して、岸政彦氏の深い話に耳を傾けていただきたいです。詳細はフェリシモのホームページからご確認ください。
イベント情報:
- - 日時: 2025年8月30日(土)13:30~16:00(開場 13:00)
- - 場所: Stage Felissimo 1Fホール(神戸市)
- - 参加費: 一般1200円、学生及び複数申込は各1000円、オンライン500円
まとめ
岸政彦氏の活動は、ただの学問に留まらず、私たちが日々交わる無数の人生の大切さを見失わないことを思い起こさせてくれます。各人の物語を深く受け止めることで、より豊かで意味深い人生を送ることができるでしょう。神戸学校での彼の話を聞くことは、その第一歩になるかもしれません。