3Dプリンターで進化する義歯製作の新時代
近年、技術の進化とともに医療分野にも革新的な変化が訪れています。その中でも、特に注目を浴びているのが、
3Dプリンターを用いた義歯の製作です。名南歯科貿易株式会社がリリースした「フリープリント デンチャー」と「フリープリント テンプ」は、技術と職人技を結びつけることで、義歯製作の新しいアプローチを提供します。
義歯製作の背景
熟練技工士の高齢化が進み、若い人材が不足している現在の技工士業界。およそ
3年で7割の若手が仕事を辞めてしまうという厳しい現実があります。 これに伴い、高齢者人口が増加する中で、機械的な義歯の需要も高まっています。 高齢化社会に対応しつつ、効率的に義歯を製作するためには、技術革新が不可欠です。
新たな材料の特長
名南歯科貿易株式会社が提供する「フリープリント デンチャー」は、### 3Dプリンター用の樹脂であり、
日本国内で医療機器クラス2の認証を取得しています。この材料は、生体親和性が高く、口腔内での安全性を備えています。 その特長は以下の通りです。
- - 高い強度: デンチャー素材は110Mpa以上の曲げ強度を持ち、割れにくいため、長期間使用が可能です。
- - 自然な仕上がり: 色味が鮮やかで自然であり、患者様が装着しても不自然さを感じさせません。
同様に、「フリープリント テンプ」は、義歯の歯牙部分に使用される樹脂です。 3Dプリンターで製作された義歯は、技術と伝統が交差する新たな可能性を秘めています。
製作プロセス
これらの新しい材料を利用した義歯製作は、以下のプロセスで行われます。まず、### 口腔内スキャナーや3Dスキャナーで患者の印象データを取得します。これを元に、歯科用CADソフトウェアでデザインを行います。
その後、作成したデータを3Dプリンターに転送し、積層プロセスを経て、総入れ歯の製作が進みます。
後処理として、超音波洗浄機や窒素充填式の光重合器を使用することで、精度が高く、品質の良い義歯が完成します。この技術の高い精度により、患者様にとって快適な義歯製作が可能になりました。
具体的な製品情報
フリープリント デンチャー
- - 用途: 総入れ歯の床用3Dプリンタ樹脂
- - カラー: トランスペアレントピンクまたは通常のピンク
- - 医療機器製造販売認証番号: 303AIBZX00019000
フリープリント テンプ
- - 用途: 総入れ歯の歯牙用
- - カラー: A1、A2、A3
- - 医療機器製造販売認証番号: 303AIBZX00022000
両製品ともに、1,000gの容量で販売価格はそれぞれ60,000円(税別)です。
日本全国の歯科販売ディーラーを通じて入手可能となっています。
会社情報
名南歯科貿易株式会社は、1981年に設立された企業で、愛知県名古屋市に本社があります。 代表取締役社長は新美洋平氏で、主に歯科医療器材の輸出入と卸販売を行っています。
お問い合わせ先
- - 名古屋本社: TEL (052) 799-4075
- - 東京オフィス: TEL (03) 6261-3523
これからの義歯製作は、3Dプリンターの力を借りて、効率的で高品質な製品を提供する時代に突入します。この新技術により、患者様の期待に応えられる義歯が誕生することを期待しています。