ファッションと食の新しい関係を探るアーバン博の魅力

食とファッションの新たな絆

2025年に開催される大阪・関西万博のアーバン博では、月替わりのテーマで訪れる人々に新しい体験を提供しています。今月のトピックは「食」。ただ食材に焦点を当てるだけでなく、ファッションの視点を交え、現代社会における「食」と「ファッション」の深い関係を探ります。

ファッションと食の一体化

近年、「衣・食・住」という言葉が示すように、ファッションと食の境界は曖昧になりつつあります。この変化の背景には、持続可能な価値観の広まりがあります。アーバン博はその変化を象徴する取り組みを行っています。特に、「Syncs」というブランドとのコラボレーションで、不要な衣服を堆肥にするプロジェクトに注目しています。これにより、衣類が新たな生命を育む土へと還り、持続可能なサイクルが形成されます。このように、ファッションはもはや単なる資源ではなく、未来を見据えた貴重な資源へと変貌しています。

土に還る服とは？

アーバン博では、「土に還る服」を実現するために、Syncsとの協力を進めています。特に、無染色のオーガニックコットンを使用したアイテムを製作し、着用後は回収されて堆肥化される仕組みを持っています。コラボアイテムには、法被をモチーフにした羽織や、日本の貫頭衣からヒントを得たワンピースが含まれ、そのデザインは現代のなかに伝統のエッセンスを巧みに取り入れています。

具体的なアイテムの紹介

- Syncs × TGM HAPPI: ¥37,400（税込）。伝統的な法被の要素を残しつつ、柔軟に着こなせるデザインです。これも、使用後は堆肥化されます。
- Syncs × TGM KANTOI OP: ¥19,800（税込）。貫頭衣を基にしたこのワンピースは、資源の利用を最大限に生かすために直線的なパターンで作られています。

UCCとの革新的なコラボレーション

さらに、アーバン博ではUCCとのコラボレーションによる特別なアイテムも展開中です。UCCは1969年に世界初の缶コーヒーを開発し、今なおその革新性を追求しています。今回のコラボでは、コーヒーの抽出後に残る粉を使った染色法を用いて、特別なTシャツを生産しました。これにより、コーヒー粉を再利用しながら、環境に配慮したファッションを提案しています。

- CHA SHIBAKO TEE: ¥9,350（税込）。UCCのコーヒー粉を使用したこのTシャツは、昔の大阪万博に絡んだデザインでノスタルジックなパッケージに収められています。
- LUNCH KINCHAKU BAG: ¥7,700（税込）。コーヒー豆の輸送に使われた麻袋を使用したバッグで、それぞれ異なるデザインの楽しみもあります。
- BOTTLE BAG: ¥6,600（税込）。こちらも麻袋を再利用したエコバッグです。

未来の日常を見据えて

アーバン博では、食とファッションの新しい関係を実現したアイテムの展示を行っていますが、その中でも特筆すべきプロジェクトが「食べられる服」です。大根の繊維から作られた生地で仕立てられたこの服は、まだ試作段階ですが、未来の日常を示唆しています。このような革新的なアイデアが日常に根付く日が来ることを期待してやみません。

地域の魅力を発信

また、アーバン博では「JAPAN MADE PROJECT」として、香川県の魅力も発信しています。香川県は「うどん県」として名高く、豊かな食文化を持っています。地域に活けるアート文化や、その伝統工芸をテーマにしたプロダクトは、未来志向な取り組みの一環として、多くの来場者に新しい発見を提供しています。