JALが成田-シカゴ線での貨物輸送を強化、KALITTAとの提携で利便性向上

JALが成田とシカゴを結ぶ貨物輸送を強化

2025年3月19日、日本航空（JAL）は成田-シカゴ線で、アメリカのKALITTA航空とのコードシェア運航の合意を発表しました。この協力により、JALは貨物輸送ネットワークのさらなる強化を図ります。

JALの貨物機運航再開

JALは2024年2月に、13年ぶりに自社貨物機の運航を再開すると発表し、その期待が高まっています。旅客機の貨物スペースに加え、自社の貨物機を活用することで、航空貨物の輸送体制を拡充していく方針です。特に、成長を続けるアジアと北米間の貨物需要に迅速に対応し、業界の変化に柔軟に対応できる体制を整えるためにこの提携を結びました。

KALITTA航空は、ミシガン州Ypsilantiに本社を置く企業で、2000年に設立され、厳密な業界基準に従った貨物専用機の運航を行っています。JALとの提携により、KALITTAの大型貨物機が利用できることになり、さらなる輸送能力の向上が期待されます。

新たな運航スケジュールと機材

成田-シカゴ線の運航は、旅客便の新設と共に、2025年5月31日から開始される予定です。この運航では、ボーイング777-300ERSF型機が利用され、224,900LBS（約102,000kg）のペイロードを持ち、貨物を効率よく輸送できます。特に、この機材は同型のボーイング777Fモデルよりも多くの貨物を搭載できるほか、747-400F型機に比べて優れた燃費性能を備えています。

ボーイング777-300ERSF型機の貨物室には、上部で33ポジション、下部で14ポジションの貨物スペースが用意されています。これにより、輸送の柔軟性と効率が向上し、様々なニーズに対応できることが強調されています。

サステナビリティと高品質サービスの追求

JALはこの提携を通じて、質の高いサービスを提供し、ハイテク製品、化学製品、エクスプレス貨物などの高付加価値な輸送需要に応えることを目指しています。また、高品質な貨物ハンドリングによる効率的な物流インフラを構築し、社会の課題解決にも貢献する姿勢を示しています。

将来的には、JALの輸送ネットワークがより一層強化され、アジア-日本-北米間の物流が円滑に行える体制が整うことが期待されます。これによって、旅行者だけでなく、さまざまな商業活動の基盤が支えられることになるでしょう。