日本の虫除け文化がスリランカを救う
NPO法人S.O.L.(Seed of Lanka)は、スリランカで深刻化するデング熱の流行を防ぐため、2025年12月26日より初のクラウドファンディングに挑戦します。大規模な洪水の影響が続く中、デング熱は特に感染が広がる危険な状況にあります。そこからの教訓を基に、S.O.L.はどのように活動していくのかをお伝えします。
スリランカの洪水被害とデング熱の危険性
2025年11月末、スリランカはサイクロン「ディトワ」により、国土の約20%が洪水に見舞われました。この大規模な洪水は過去20年で最悪のものであり、インフラや医療体制に深刻な影響を与えています。特に、感染症のリスクが高まることが懸念されています。
デング熱は蚊を媒介としたウイルス感染症で、特に雨期や洪水後に患者数が増加します。S.O.L.は、日本やスリランカでの公表データをもとに、洪水の発生とデング熱の感染者数の関係を可視化したグラフを作成しました。このグラフは、洪水の回数が増加するほどデング熱の感染者数も増えることを示しています。
クラウドファンディングの目的
このクラウドファンディングの主な目的は、スリランカの病院の新生児室への簡易網戸(AMIDO)の寄贈と設置です。通常の捕虫器や噴霧剤と異なり、網戸は「殺さずに防ぐ」方法で蚊を排除するため、特に仏教文化を持つスリランカにおいて非常に親和性の高い感染症対策といえます。
私たちは、災害直後の支援だけでなく、洪水後の数か月にわたって感染症が流行するリスクを減少させるための戦略を重要視しています。過去8年間、日本とスリランカの文化交流を基に、デング熱予防活動を行ってきた成果を生かして、スリランカの未来を守る活動を続けていきます。
「未来の感染症リスクを減らす」取り組みへの道
S.O.L.の活動は、現在の命を守ることだけでなく、災害後の生活環境改善を通じて、未来の感染症リスクを軽減する目的もあります。これにより、スリランカとの長年の信頼関係をもとに、一時的な支援に留まらず、復興のさらなる進展に寄り添っていく支援を続けていきます。
たとえば、孤児院の少女たちが自作の簡易網戸を窓に取り付ける光景が見られ、この活動が地域にどれほど深く根づいているのかを示しています。
クラウドファンディングの詳細
- - 開始日: 2025年12月26日
- - 実施目的: スリランカの病院新生児室への簡易網戸(AMIDO)の設置
- - 実施団体: NPO法人S.O.L.
- - クラウドファンディングプラットフォーム: CAMPFIRE
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まとめ
NPO法人S.O.L.が展開するこのプロジェクトは、単に一時的な対策ではなく、長期的な視点でスリランカの未来を見据えた重要な取り組みです。この活動に参加することで、みなさんもスリランカの人々の生活を支援し、より安全な未来を共に築く一助となれます。ぜひ、応援をよろしくお願いいたします。