エイサーがR&D強化のためE-TENを買収
エイサーが、モバイル市場でのシェア拡大を図るため、スマートフォンメーカーのE-TENを買収しました。この取引により、エイサーは同市場において重要なプレーヤーとなることを目指しています。買収契約では、エイサーが提示した株式交換比率は1:1.07、株式対価は90億台湾ドルに達し、発行済み株式の約6%を新たに発行することになる見込みです。
この買収は双方の取締役会による満場一致の承認を受け、株主総会や政府の認可も経て、2008年の第三四半期までに完了の見込みです。エイサーは以前から急成長するモバイル市場に注目しており、先進的なモバイルソリューションを展開してきました。
モバイル技術は進化し続けており、エイサーはこのトレンドに乗るために、技術やアプリケーションをビジネス及び消費者のニーズにマッチさせることが求められています。E-TENの買収は、最近のゲートウェイ、パッカード・ベルへの買収に続くもので、エイサーの事業範囲を大きく広げるものです。特にE-TENは、エイサーがモバイル市場での主要な存在になることを強く意識した動きでもあります。
双方が重視するR&Dと消費者志向の文化を结合させ、エイサーのグローバルなマーケティング能力を活かした結果、E-TENはエイサーのモバイル市場での基盤を構築し、さらなるコミュニケーションを促進する要因となるでしょう。
エイサーのCEO、J.T. Wang氏は「E-TENの買収は、エイサーの改革にとって重要なステップとなる。モバイル分野での当社の信頼性が高まり、世界市場での地位が一層強固なものになる」と述べています。また、会長のGianfranco Lanci氏も「世界のスマートフォン市場は2011年までに30%以上の成長が予測される。エイサーはこの分野で競争力を強化するため、PCと通信技術の融合を推進していく」とコメントしています。
E-TENは、これまでポケットPC電話の市場で成功を収めており、GPRS、Wi-Fi、Bluetooth、GPS、3.5G GSMなどを搭載した製品を提供しています。2006年には、ポケットサイズのPC電話や関連アクセサリー用のブランド「Glofiish」を立ち上げ、消費者向け機器として成長しました。
E-TENの買収はエイサーのスマートフォン市場での重要な立場を強化するとともに、ウルトラモバイルの技術革新においても期待が高まります。今後、エイサーのモバイルソリューションがさらに幅広いユーザーに向けて展開されることでしょう。
エイサーの概要
エイサーは1976年に台湾で創立され、コンピュータ業界をリードする存在となりました。今や世界第3位のPCベンダーとして成長し、特に欧州市場ではそのブランド力を高めています。エイサーのビジョンは、次世代PC管理プラットフォーム「Empowering Technology」を掲げ、人と技術の間の障壁を取り除くことを目指しています。
エイサージャパンの情報
- - 商号:日本エイサー株式会社
- - 所在地:東京都港区赤坂 4-9-6 タク・赤坂ビル3F
- - 代表者:ボブ・セン
- - 設立:1988年2月
- - 資本金:2億円
- - 事業内容:パーソナルコンピュータ、周辺機器、電子機器類、及びデータ通信機器などのハイテク用品の卸販売
- - URL:http://www.acer.co.jp/
今回の買収は、エイサーが今後も進化を続けるテクノロジー企業として成長していくための重要な一手といえるでしょう。