株式会社インフォマティクス(神奈川県川崎市、代表取締役社長:齊藤 大地)は、ファッション領域のオンライン・クローゼットサービスを展開している株式会社STANDING OVATION(東京都渋谷区、代表取締役CEO:荻田 芳宏)と共同研究を開始したことを発表しました。この共同研究の主な目的は、生成AIを用いたバーチャル試着技術の基盤を築くことにあります。
近年、AI技術や機械学習への興味が高まる中、クライアントのニーズに応えるべく、インフォマティクスは専門チームを設立しました。研究を進める中で、STANDING OVATIONの提供するオンライン・クローゼットプラットフォーム「XZ」との連携が、新たな市場の開拓及び促進に貢献できると判断し、今回の共同研究に至りました。
共同研究の内容としては、インフォマティクスが持つ生成AIのノウハウを活かし、STANDING OVATIONのプラットフォームに対してバーチャル試着技術を導入します。この技術により、ユーザーは実際に試着をしなくても、自身が所有する服や興味のある商品を組み合わせて、自分に似合うコーディネートをオンラインで確認することができます。また、この技術は特定のトレーニングデータに依存せず、多様な服装のリアルな再現を可能にします。
このバーチャル試着機能は、ユーザーにとっては新品の商品と手持ちの服を組み合わせて確認できる一方、アパレル企業やEC事業者にとっては返品や交換のリスクを軽減し、購入数の向上に寄与する非常に役立つ技術となります。
共同研究における役割分担も明確で、インフォマティクスは生成AIノウハウを提供し、新たな機械学習モデルの研究を行います。一方、STANDING OVATIONは自社サービスに関する新たな機械学習モデルを活用して、企画、開発、運用を行い、両社の知見を基に市場ニーズやクライアントの要求に応えることを目指します。
STANDING OVATIONは「クローゼットを持ち歩く循環型ファッション体験を創る」というビジョンを掲げており、持っている服を活かしたサステナブルな買い物環境を提供することに取り組んでいます。一方、インフォマティクスは1981年の設立以来、CAD/CGシステムやAR/MRを活用した建設DXソリューションを提供しており、地理情報システムの開発も手がける企業です。
今後、両社はこの共同研究の成果を通じて、XZおよびXZ-bizプラットフォームのユーザー体験を向上させるための施策を検討し、市場にさまざまな新しい価値を提供していくとしています。バーチャル試着技術は、ファッション業界における新たな常識となる可能性を秘めていると言えるでしょう。今後の取り組みに注目が集まります。