全社員がAI資格を取得した株式会社100の挑戦と未来への展望

株式会社100が全社員のAI資格取得を達成

東京都世田谷区に位置する株式会社100は、HubSpotが提供するAI関連の教育プログラムを通じて全社員が「AI Essentials for Partners」と「Breeze Essentials for Partners」の資格を取得したことを発表しました。この取り組みは、同社がAIを自社のビジネス基盤に統合する重要なステップと位置付けられています。

AI導入の現状と課題

AI投資が拡大しているにもかかわらず、実際に業務にAIを活用できている企業はわずか8%とされています。多くの企業が「導入したのに使われない」という課題に直面しており、その原因には以下の3つの要因があります：

1. 導入ギャップ（Adoption Gap）：経営層はAIの可能性を理解しているが、現場での運用が未成熟。
2. 成果ギャップ（Outcome Gap）：AI導入が単なる機能の紹介にとどまり、具体的な業績改善には結びついていない。
3. スピードギャップ（Speed Misalignment）：AIの進化スピードと組織の意思決定の速さが合致していない。

これらの問題を解決し、AIを業務基盤として活用している企業群は、「AI-Leading Organizations」として注目されています。

AI-Leading Organizationとは何か？

AIを道具としてではなく、企業の基盤を再構築するための中心として活用する「AI-Leading Organizations」は、次の3つの特徴を持っています：

- 戦略的統合（Strategic Integration）：異なる部門間でAIを連携させ、顧客体験を向上させる。
- 中央集約的オーケストレーション（Centralized Orchestration）：CRMを中心にAI機能を集約し、データサイロを解消する。
- 基盤化されたアーキテクチャ（Foundational Architecture）：AIを組織の業務プロセスに深く組み込む。

これにより、企業は業務の効率化を実現し、リアルタイムでの最適化と学習が行える環境を構築しています。

100の現在地と今後の展望

現在、100はHubSpotが提唱するAI成熟度モデルにおいて「Building Momentum」フェーズに位置しています。このフェーズでは、AIがチームの日常業務を支える重要な役割を果たしつつあります。

全社員がAI資格を取得した背景には、AIの理解を深めるための基盤を整え、「AIを共通の言語」にすることが挙げられます。社内ではAI委員会や勉強会、ワークショップが定期的に開催され、実レベルでのAI活用の知見が共有されています。

さらに、HubSpotCRMを活用してAIを業務に統合する「AIワークフロー」サービスの提供も行っており、これにより社内外での業務プロセスの最適化を目指しています。

今後、100は「AI-Leading Organization」を目指すべく、AIの力を活用しながらCRMデータや業務プロセスを統合することで、顧客企業のAI導入を加速する支援を続けていきます。