バルドラール浦安とエヌアイデイが進めるAI映像分析共同研究の全貌

共同研究の始まり

千葉県浦安市に本拠を置くFリーグのフットサルクラブ、バルドラール浦安が株式会社エヌアイデイと共同でアリーナスポーツにおけるAI映像分析の研究をスタートしました。この取り組みは、選手のパフォーマンスを可視化し、向上させることを目的としています。

研究の背景

近年、スポーツ界においては選手の実力向上を図るために、デジタル技術を活用したデータ分析が重要視されています。特に、メジャースポーツでは選手のプレー内容を数値化し、その結果を元にパフォーマンス評価を行うことで、公正な競技運営が実現されています。しかし、高精度なカメラや特殊なセンサーが必要とされるため、これらの技術を導入できるスポーツは限られていました。

これに対し、エヌアイデイは2016年からAIの研究開発を行っており、その経験と、顧客への最適化を目指す姿勢が評価され、今回の共同研究へと繋がりました。

研究の具体的な内容

本共同研究では、一般的なカメラを用いて選手の映像を撮影し、AIのトラッキング技術を使用して選手の走行距離や速度をデータ化します。この技術により選手の強化や怪我の予防、さらには得点に結びつきにくい貢献度を可視化することが可能になります。2025-26シーズンにはバルドラール浦安のホームゲームでこのデータ分析手法の効果を検証し、2026-27シーズンの実用化を目標としています。

今後の展望

本研究で開発される技術は単にチームの強化に留まらず、次世代選手の育成や選手の活動量をランキング化することで、ファンが試合をより楽しむためのサービスにも活用される予定です。最終的にはFリーグ全体の魅力向上と発展に寄与することを目指しています。さらに、他のアリーナスポーツや学校の部活動、地域クラブなど、広範囲にわたる活用を見込んで研究開発は進められます。

バルドラール浦安とは

バルドラール浦安は、千葉県浦安市に本拠を置くFリーグ所属のフットサルクラブです。1998年に設立され、2007年からはFリーグに参加しています。ホームアリーナは浦安市総合体育館（バルドラール浦安アリーナ）であり、男子チームだけでなく女子チームやU18チームも擁する地域密着型のクラブとして選手の育成とフットサル文化の普及に取り組んでいます。また、「地域社会に愛されるクラブ」という理念のもと、子ども向けのプロジェクトや地域貢献活動にも積極的に関与しています。