通信制高校の生徒62%がイメージ変革を望む理由とは
通信制高校に通う学生の多くが、これまでのイメージと現実とのギャップに苦しんでいることが、株式会社プレマシードが実施した最新の入学前後の行動調査で明らかになりました。この調査によると、現役生と卒業生の62.8%が「通信制高校のイメージを変えたい」と回答しているのです。この問題は単なるイメージの変化に留まらず、学生の心の在り方や教育環境に大きな影響を及ぼしています。
調査の概要
調査は2025年5月21日から6月18日の間、通信制高校に在籍または卒業した計992名を対象に行われました。年齢や入学時の学年を網羅的に分類し、通信制高校に対する期待や不安、実際の経験を投影しました。特に注目すべきは、68.5%が「自分の意志で入学を決定した」と回答している点です。
理由は多様
調査項目には、通信制高校への入学理由として「人間関係の悩みが多かった」が41.1%と最も高い数値を記録。次いで「体調不良により通学が困難だった」との選択肢が40.5%で続きます。これらのデータから、従来の学校に通うことがつらいと感じる学生が多いことがうかがえます。
また、88.4%の生徒が中学時代に不登校または不登校傾向だったことが分かり、その中でも「30日以上休む」という不登校の定義に当てはまる生徒は30%弱。この高い数値は、何らかの理由で学校に通いづらかった生徒が多いことを示しています。こうした学生たちが再び学びたいという意欲を持って、通信制高校に入学したことは明らかです。
新たな期待と結果
入学前、学生は「自由な時間が増える」と期待する割合が54.2%、そして「自分のペースで勉強できる」という意見が49.4%に上昇します。入学後の調査によると、95%以上の生徒が「自由な時間が多い」と評価し、実体験を通じてその期待が現実のものとなったことが分かります。
しかし一部の学生は、「偏見や引け目を感じる」との回答が58.7%に達するなど、社会的な目線には依然として課題があります。心理的なストレスを軽減しながら進学の決定をした生徒たちにとって、社会との接点がどのように変わっていくのかが今後の焦点です。
プレマシードの役割
プレマシードの代表、岩田彰人氏は、調査結果から感じられるイメージの乖離に対し、強い危機感を持っています。「通信制高校に対するイメージを変える努力は続けていきます。実際の体験を通じて、正しい情報を提供し、不登校やさまざまな問題を抱えた生徒に新たな道を示したい」と意気込みを語ります。
豊かな学びや、伸び伸びとした時間を提供できる通信制高校。今後はこの教育システムが持つ可能性を広く認識してもらうための施策が求められています。その一環として、プレマシードでは「Go通信制高校」とのプラットフォームを通じて、より良い教育環境の構築を進めています。私たちの社会が抱える教育のイメージを変えるために、まずは一歩を踏み出す時です。