最大960台のIoT端末に給電する新型DC電源の登場

新型DC電源が実現するIoT革命

最近、株式会社ドローンネットが開発した960ポート対応の集中型DC電源が注目を集めています。この新しい電源ユニットは、最大960台のIoTデバイスを同時に給電できる驚異的な能力をもっており、業界に新たな風を吹き込むことでしょう。

開発の背景

私たちの社会は段階的にIoTデバイスの普及が進んでおり、特にサーバーラックにおける構成の多様化が顕著です。この流れの中、高出力のサーバーと低消費電力のIoTノードが共存する状況が増えています。しかし、このような多様な構成では、従来の個別ACアダプターによる給電方式が多くの課題を引き起こします。実際、設置面積の増加、配線の複雑性、さらには発熱や故障リスクの上昇が懸念されるようになりました。

これらの問題を解決するために、ドローンネットは自社のデータセンター運用経験を活かして高効率かつ集中管理が可能なDC電源の開発に至ったのです。

製品の特長

新型DC電源の特徴は以下の通りです。

- 最大960ポートのIoT端末に給電可能
- 4,000Wの大容量出力を実現し、安定した運用が可能
- 空冷方式に基づく放熱設計によって、システムの信頼性を確保
- 93％以上の高効率な電源変換性能
- 12V出力および200-240V入力に対応
- 専用の分岐ケーブルを用いて柔軟に拡張可能

これにより、特に大規模なIoT環境における電源供給の課題に一挙に対処できます。

導入効果の期待

この新型DC電源を導入することによって、実現可能な効果は様々です。具体的には、大幅な設置面積の削減が期待されます。また、給電ケーブルの簡素化が図られ、管理もしやすくなるでしょう。冷却効率の向上はシステムの安定性を改善し、電源変換効率が向上することで電力コストの削減にも寄与します。更に、発熱の低減により空調の負荷も軽減され、全体的な運用コストを抑えることが可能です。

この集中管理された電源システムにより、数千台規模のIoTデバイスの運用も現実的に可能となります。

今後の展望

株式会社ドローンネットは、この製品を今後新設・増設されるIoT端末に全て適用する予定であり、2025年には外販も開始する見通しです。これにより、ますます進化するIoT環境において、電源需給の効率化が進むことが期待されています。

業績への影響

2023年時点で、世界のサーバー電源市場は約1.2兆円の規模を持ち、今後年平均8%の成長が見込まれています。2026年には日本市場が820億円に達すると予測される中、ドローンネットはそのうち約4億円の売上を目指しています。

企業情報

株式会社ドローンネットは、東京都千代田区に本社を構えるドローンベンチャー企業で、2017年に設立されました。同社は『ドローンと共存する未来社会を創ろう』を企業のミッションに掲げ、様々な領域で事業を展開しています。具体的には流通、研究開発、メディア、エンタメ、クラウドソーシング事業など多岐にわたります。

詳しい情報は、ドローンネット公式サイトをご覧ください。