長崎の多様な魚を味わえる「one bite fish」
受賞の背景について
2025年度のグッドデザイン賞を受賞した「さかなとくらし one bite fish」は、伊藤忠インタラクティブ株式会社とF.デザイン NAGASAKI株式会社によるコラボレーションで生まれた新たな冷凍刺身の定期便サービスです。長崎の魚種の多様性に着目し、毎月異なる魚を家庭に届けるこのサービスは、単に食材を提供するだけでなく、環境への配慮や地域振興も目的としています。
サービスの特徴と魅力
「one bite fish」は、月に1回、長崎の代表的な多魚種を使用した冷凍刺身を家庭に届けるサブスクリプションサービスです。毎月のパッケージは、4つの入れ替わりの魚種と2つの定番魚種から成り立っています。これにより、毎月の食卓を新たな楽しみに変えることができます。
魚種の多様性を紹介
長崎は日本一の魚種数を誇る地域です。「one bite fish」は、その多様性を生かし、消費者に新しい食材の発見を提供しています。例えば、今月は新鮮な「ゆうこう鯖」が楽しめ、次の月には異なる魚が待っています。各パックには、QRコードが付いており、魚の特性やおすすめの食べ方が記載された情報誌「さかなとくらし」も同梱されています。
環境保護と持続可能なシステム
「one bite fish」は、完全受注生産のシステムを導入し、フードロスの削減を目指しています。月に1回の配送は、サプライチェーンの持続可能性を高め、地域の資源を最大限に活用する取り組みです。これにより、地元の漁業をサポートし、持続可能な食文化を育てる一翼を担っています。
FFFプロジェクトの一環
このサービスは、「Find Fish's Future Project(FFFプロジェクト)」の一環として進められています。このプロジェクトは、魚食文化の復興や未利用魚の活用を図り、地域の企業や大学、コミュニティと協力しながら推進されています。長崎大学とも連携して、地域の資源をより効率的に活用するための取り組みも展開しています。
受賞の反響と意味
伊藤忠インタラクティブのクリエイティブ・ディレクター松本純一氏は、「魚の多様性に新たな価値を見出せたことを大変嬉しく思っている」と述べています。この賞は、地域に根ざした取り組みが評価される良い機会であり、長崎の文化や食材を全国に広める役割を果たしているのです。
展示情報
受賞した「さかなとくらし one bite fish」は、2025年度グッドデザイン賞受賞展に展示される予定です。興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
- - 会期: 2025年11月1日(土)〜11月5日(水)
- - 会場: 東京ミッドタウン(東京都港区)
- - 入場無料
終わりに
「one bite fish」は、ただの冷凍刺身ではなく、長崎の豊かな食文化を伝える素晴らしいサービスです。これからも地域の多様性を活かした取り組みが続くことを期待しています。