農業と福祉の新しい形を築く AlonAlonとアットアールの取り組み
千葉県いすみ市で活動するNPO法人AlonAlonは、障害者と農業の連携を通じて、胡蝶蘭の生産を開始します。このプロジェクトは、国内の花き業界が直面している深刻な課題に対処すると同時に、障がい者の雇用促進を図るものです。
生花業界の現状
日本の花き業界は、長年にわたり生産者の減少が続いています。平成7年には48千haの作付面積があったものの、令和3年にはその数字が24千haまで縮小し、産出額も減少しています。この背景には、経済的魅力の乏しさが根本にあり、多くの農家が廃業の道を選んでいます。
障害者支援の現状
一方で、障害者の就労支援も重要な課題です。全国に存在する就労継続支援B型事業所では、多くの障害者が低賃金のままで固定化されています。現在、障害者雇用を進める国の施策は、特定の障害者に偏りがあり、知的障害や精神障害を抱える方たちが受ける支援は不十分です。
新しい連携の形
これらの問題を受けて、AlonAlonは、アットアールとパートナーシップを組み、毎月50万円の栽培受託契約を結びました。この契約により、アットアールは千葉県富津市にある農園で胡蝶蘭を栽培し、その収益を全てAlonAlonメンバーの工賃として支給します。これにより、障がい者の工賃は大幅に向上する見込みです。
スキル向上と雇用の拡大
また、アットアールの胡蝶蘭農園への就労により、就労支援の幅が広がります。施設内で基礎的な訓練を受けるだけでなく、実際の農作業を通じてスキルを身に付け、一般企業への就職を目指す機会を得られます。障害者がスキルアップすることで、彼らの雇用の選択肢が増え、将来的には自立した生活を送る可能性も高まります。
未来のビジョン
この取り組みが成功すれば、全国の障害者に安定した仕事と生きがいを提供する新たなビジネスモデルが確立されるでしょう。AlonAlonは、「優しく、暖かい社会」を目指して、地道に前進していきます。私たちは、誰もがその個性を尊重され、働きがいのある未来を享受できる社会を実現したいと考えています。
連絡先
住所: 299-4502 千葉県いすみ市岬町中原3863-61 TaitoStyle D-02
担当: 藤井
Mail:
[email protected]
TEL: 0470-62-6215
公式ウェブサイト
2007年設立、2019年に生花販売事業を開始し、2024年には自社栽培を開始します。
担当: 広報部 丸山
Mail:
[email protected]
TEL: 050-5865-9845