アロイ・セラピューティクスが湘南ヘルスイノベーションパークに新拠点設立へ
アロイ・セラピューティクス、湘南に新拠点を開設
米国ボストンに本社を置くバイオテクノロジー企業、アロイ・セラピューティクスが、湘南ヘルスイノベーションパークに日本初となる拠点を設立しました。この新拠点は、アロイとして初の細胞治療に関する研究施設となります。
この新しい法人「Alloy Therapeutics株式会社」の代表には、石井喜英氏が就任します。石井氏は、アロイの日本法人の代表として、国内の研究者や製薬会社との連携を深め、アロイの技術を広める役割を担います。
独自のiCAR-T技術の展開
新設された拠点では、アロイの主要モダリティである細胞治療の研究が行われ、特に独自のiCAR-T技術が注目されています。このiCAR-Tプラットフォームは、ノーベル賞受賞者の山中伸弥教授のiPS細胞研究に基づいており、業界内で非常に高い評価を受けています。京都大学の金子新教授が協力したこの技術は、動物実験で優れた効果を確認された初のiPS細胞由来CAR-T治療法です。
また、この技術は、オフ・ザ・シェルフ(既製品)での供給が可能であるため、製造コストの低減とアクセス向上を実現します。アロイは、研究者にとって利用しやすく、柔軟な創薬プラットフォームを提供することを目指しています。
iPSセンター・オブ・エクセレンスの設立
新たに設置された「アロイ・セル・セラピーズ」には、武田薬品のiCAR-Tプログラムに携わっていた専門家たちが参加しています。彼らは、アロイの統合型創薬プログラムの中心的な役割を果たし、今後の開発に寄与することが期待されています。
さらに、細胞治療の分野における専門家マイケル・カロス博士をアドバイザーとして迎え、さらに専門性を高める方針です。カロス博士は、免疫腫瘍学やCAR-T開発の分野で豊富な経験を持つ専門家であり、アロイの科学的な取り組みにおいて重要な役割を果たすことが期待されます。
日本における細胞治療への期待
アロイ創業者 兼 CEOのエリック・アンダーソンは、細胞治療が同社の技術戦略の重要な要素であると述べ、日本市場での成長に大きな期待を寄せています。石井氏も、日本の科学の力を世界のバイオ医療市場でアピールする意欲を示しており、未開拓の可能性を最大限に広げていく構えです。
アロイは、パートナーシップを通じて多様なプレイヤーと連携し、最先端の創薬技術とそのアクセスを提供することで、今後も注目される存在であり続けるでしょう。また、アロイは自己の知見を広めるだけでなく、収益の100%をイノベーションや創薬技術へのアクセス拡大に再投資することが、科学コミュニティへのコミットメントの表れでもあると言えるでしょう。
今後のアロイの動きに注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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Alloy Therapeutics, Inc.
- 住所
- 275 Second Ave, Suite 200, Waltham, MA 02451 .U.S.
- 電話番号
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