新発見!ラウジャア・イシイイ
2025-04-09 12:50:15

岡山理科大学、モンゴルで新しい哺乳類化石を発見 【ラウジャア・イシイイ】が示す恐竜時代の魅力

岡山理科大学、モンゴルで新属新種の哺乳類化石を発見



岡山理科大学とモンゴル科学アカデミー古生物学研究所(IPMAS)の共同調査隊によって、モンゴルのゴビ砂漠で新たな哺乳類化石「ラウジャア・イシイイ」が発見されました。これによって恐竜時代の生態系の理解が一歩進むかもしれません。

発見は白亜紀後期(約1億年前から6600万年前)の地層で行われ、記者会見で正式に発表されました。この新しい哺乳類化石は、同じ地層から発見された他の小型脊椎動物化石と共に、当時の動物相の理解に寄与する重要な発見とされています。

新たな哺乳類の名前:ラウジャア・イシイイ



化石の名称「ラウジャア・イシイイ」は、モンゴルの歴史的人物に由来し、岡山理科大学がモンゴルで行う化石発掘調査の基礎を築いた故・石井健一氏を讃える意味も込められています。この化石の大きさはハツカネズミ程度と見られており、その下顎骨や臼歯に新しい特徴が見られることが確認されました。

歴史的な意味を持つ発見



モンゴルでゼレステス科の化石が確認されたのは初めてで、この発見は哺乳類の進化と生息範囲の理解を深めるものとして期待されています。今回発見されたラウジャア・イシイイは、他のゼレステス科とは異なる特徴を有し、これまで知られていなかった地域に生息していたことが示唆されており、哺乳類の多様性が大きく進化していたことを示しています。

共同調査隊の取り組み



共同調査隊は2019年にゴビ砂漠の白亜紀後期の地層「バインシレ層」で多くの脊椎動物化石を発見しました。これまで数年間にわたる調査と研究を経て、この新属新種が確定したのです。特に、この発見は被子植物の出現とともに哺乳類が新たな食物資源を利用していた証拠ともなり、当時の生態系の多様性を示す重要な材料となります。

研究成果は国際学術誌「Acta Palaeontologica Polonica」に掲載され、編集部推薦論文にも選出されました。この発見について大越司さんは、「コロナ禍の影響で論文化に時間がかかったが、学術的な意義を明確にすることができた」と述べ、今後はさらに同じ時期に産出される他の化石の研究を進める意向を示しています。

ゴビ砂漠の神秘に迫る



実吉教授は、広大なゴビ砂漠の中でこのような小さな化石が見つかったことを奇跡的だと表現しました。この研究結果は、ゴビ砂漠に存在していた恐竜を含む動物相の解明につながるかもしれません。

岡山理科大学恐竜学博物館では、ラウジャア・イシイイのレプリカ標本が展示され、一般に公開されています。今回の発見は、私たちがまだ知らない大昔の地球の姿や生物たちの生活に対する理解を一層深めるものとなるでしょう。

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