鳥羽商船高専が東海総合通信局長表彰を受賞し災害時対応を強化

鳥羽商船高等専門学校が「電波の日」表彰を受賞

令和7年6月2日、三重県鳥羽市の鳥羽商船高等専門学校が総務省東海総合通信局主催の「電波の日・情報通信月間」記念式典で、その功績により東海総合通信局長表彰を受けました。式典の際には、京白政務官より受賞に関する激励の言葉もいただき、今後の更なる取組について期待が寄せられました。

災害時の通信ネットワーク構築に貢献

この受賞は、学校が展開した取り組みを評価されたもので、具体的には学校の練習船「鳥羽丸」に「船舶型基地局」を設置するという災害時対応の協定を携帯電話事業者と締結したことに起因します。このシステムにより、災害時における携帯電話のエリアが迅速に復旧されるようになります。

訓練と未来の技術者の育成

本校では、4月21日にKDDI株式会社と合同で機器設置訓練も実施しており、災害時における通信網の復旧支援体制を整備しています。こうした活動を通じて、学校は単に技術的支援を提供するだけでなく、未来の技術者を育成することにも力を入れています。

校長からのメッセージ

古山雄一校長は「今後も災害時の復旧支援だけでなく、地域や国際社会に寄与できる人材の育成を目指したい」とコメント。商船学科と情報機械システム工学科の2つの学科が連携し、社会に貢献できる技術者を育て続ける姿勢を示しました。

鳥羽商船高等専門学校について

1867年に航海測量習練所として設立された鳥羽商船高等専門学校は、日本で最も長い歴史を有する商船系高等専門学校です。船員を養成する商船学科とエンジニアを育成する情報機械システム工学科の2学科が設けられています。これらの学科を通じて、学生は科学的思考と高度な知識・技術を習得し、地域社会から国際的な舞台で活躍するための力を身につけます。