米国公共交通機関向け運賃収受システム受注のニュース
近日、レシップホールディングス株式会社の連結子会社であるLECIP INC.が、米国の公共交通機関の運賃収受システムを受注したことが発表されました。受注先は、カリフォルニア州オレンジ郡でバスの運行を行っているOrange County Transportation Authority(OCTA)と、フロリダ州コリアー郡のCollier Area Transit(CAT)の二つの事業者です。
この受注に関する契約は2024年3月期に発表されたもので、オレゴン州ポートランドやテキサス州ヒューストンの公共交通機関にも関与するとされています。受注金額は合計で約1,300万米ドルに達し、それぞれのシステムには保守・運用支援が含まれています。納入及び運用開始は2026年を予定しています。
米国では公共交通は主に行政機関によって運営されており、運営や設備投資は全て入札を通じて行われます。この入札システムでは、価格のみならず、過去の実績やプロジェクトの体制も厳しく評価されます。特に、実績のある企業が選ばれる傾向にあり、LECIP INC.はこれまでに北米の6事業者への運賃収受システムの導入を成功させ、累計で2,577台の運賃箱を納入してきた実績があります。
今回の受注は、これらの実績を基にしたものであり、LECIPのプロジェクト体制や製品の高い品質が評価されました。今後も同社は北米市場において、公共交通機関向けのAFC(運賃収受システム)の事業を強化し、更なる受注を狙っていく方針を示しています。
具体的な受注内容
1.
Orange County Transportation Authority (OCTA)
- 業種:公共交通機関運営(路線バス)
- 設立:1991年
- 2024年輸送人員:約3,700万人
- バス用運賃箱:592台(予備品込)
- バックオフィスシステムは、同社が提供するクラウドサービス上で構築されます。
2.
Collier Area Transit (CAT)
- 業種:公共交通機関運営(路線バス)
- 設立:2001年
- 2023年輸送人員:約84万人
- バス用運賃箱:33台(予備品込)
- 同様にバックオフィスシステムはクラウドサービスを利用します。
これらの契約は、レシップグループにとって米国での7件目及び8件目の受注であり、今後も注目が集まる展開です。また、これまでの経験を生かし、継続的な受注獲得に努める姿勢が伺えます。北米市場における公共交通機関向けのAFC事業を通じて、さらなるビジネス拡大が期待されています。