東急不動産ホールディングス、DXビジョン「Digital Fusion」で1000億円を投資へ

東急不動産ホールディングス株式会社が、デジタルトランスフォーメーション（DX）のビジョン「Digital Fusion」に基づき、2025年から2030年にかけての戦略的投資を強化しています。その一環として、シンガポールのCross Capital Pte. Ltd.に対し、Fund of Fundsのリミテッドパートナー（LP）として出資を行ったことを発表しました。この取り組みは、同社が目指す累計1000億円以上のDX及び新規事業投資の初めてのステップであり、海外ベンチャーキャピタルとの連携を通じて、新たなビジネスモデルの創出を目指しています。

この出資により、東急不動産は2030年度を見据えた長期的なビジョンに則り、環境経営やDX推進における全社方針と重点テーマの達成を加速させる狙いです。具体的には、広域渋谷圏戦略の推進や、GXビジネスモデルの確立、グローカルビジネスの拡大に寄与します。特に、Cross Capitalとのパートナーシップにより、グローバルなネットワークを活用した先進的な技術やサービスの提供が期待されており、日本企業への実証及び事業化を進める上での強力な支援が得られます。

また、DX推進においては、従業員の働きがいを高める取り組みを行い、質の高いサービスを通じて顧客満足を向上させる循環を生み出します。このように社員のモチベーションや顧客の感動体験が好循環を生み出すことで、企業全体の価値が高まることが期待されています。AIの活用を中心に、グループ全体の連携を強化することで、新たな収益源の獲得を目指します。

同社の目指す「ありたい姿」では、環境にも配慮した事業が特に重視されています。脱炭素社会の実現に向け、再生可能エネルギー事業を拡充し、2022年に全保有施設の電力を100%再生可能エネルギーに切り替えた成果もあります。今後、RE100を達成し、持続可能な社会の構築にさらに貢献していく計画です。

このように、東急不動産ホールディングスはCross Capitalとの連携を通じて、環境面や産業面での課題解決を強化し、新たな成長機会を創出していく意向です。また、両社のパートナーシップは、業界の新たなアイコンとなるプロジェクトを共に生み出していくことが期待され、さらに広範囲なイノベーションを生み出す契機となるでしょう。

本記事では、東急不動産ホールディングスが進めるDXビジョンとその具体的な取り組み、成長戦略について詳しく解説しました。今後の進捗にも注目が集まります。