4500年の建築技術と構造を紐解く
2025年12月、グラフィック社から『驚嘆の構造図鑑』が発売されます。この書籍は、古代から現在に至るまでの建築物を、その構造技術という独特の観点から探求し、68の興味深い事例を豊富なイラストとともに紹介します。
文化遺産と現代建築を結ぶ架け橋
本書では、文化遺産に登録された歴史的な建築物から、今日においても注目される近代建築までが取り上げられています。例えば、サッカラのピラミッドやギリシャのパルテノン神殿はじめ、ローマのパンテオン、ノートルダム大聖堂、ガウディの聖サグラダ・ファミリア教会など、さまざまな世界各地の象徴的な建造物が網羅されています。しかし、単に外観を紹介するだけではなく、建物がどのようにして古代の技術や今日の革新によって支えられてきたのか、その仕組みや設計思想に光を当てています。
優れた構造技術の成果
特に注目すべきは、建築家たちと共に素晴らしいエンジニアたちが活躍したことです。シドニーオペラハウス、国立代々木競技場、ミュンヘン・オリンピック競技場といった名作が、彼らの知恵と技術なしでは成立しなかったことが強調されています。これにより、建築物となる背景についてより深く理解できるでしょう。
豊富な図版とわかりやすい解説
全68項目にわたり、各事例には詳細な解説が付され、技術的な観点からそれぞれの建築物の価値を掘り下げています。著者たちは、斎藤公男、多田脩二、小西泰孝、鈴木啓、山田憲明、大野博史、小澤雄樹、萩生田秀之、田村恵子と多彩な専門家が集結し、各分野での知識と経験に基づいた内容が展開されます。
日本の建築技術の紹介
日本に関しても、木造の大架構や五重塔など、独特の建築技術が紹介され、わが国の伝統と進化を感じることができます。また、鉄の時代を象徴するエッフェル塔や、ケルンのダンス場、多目的ホールなど、世界中の軽量構造物も幅広く取り上げられています。
書籍の詳細
『驚嘆の構造図鑑』はA5判、全160ページの構成で、定価2200円(税10%込)というお手頃な価格で販売されます。また、ISBNは978-4-7661-4070-5です。書籍は、Amazonや楽天などで予約購入可能です。
まとめ
この『驚嘆の構造図鑑』は、単なる建築ガイドではなく、建物の背後にある技術と豊かな歴史を知るための資料としても価値があります。読者の皆様の知的好奇心を刺激し、建築の魅力を再発見する手助けとなることでしょう。2025年の発売が待ち遠しい一冊です。