支援プロジェクト始動
2020-04-13 16:58:46
東京の児童養護施設がオンライン学習に苦しむ現状と支援プロジェクト
東京の児童養護施設が直面するオンライン学習の課題
新型コロナウイルスの影響で、東京の児童養護施設に通う子どもたちがオンライン学習に苦しんでいる実態が明らかになっています。2020年4月に実施された「東京の児童養護施設へのパソコン寄贈に関する緊急アンケート」の結果から、施設が抱える問題が浮き彫りになりました。
児童養護施設の現状
児童養護施設は、さまざまな理由で家庭での生活が困難な子どもたちが生活する場所です。施設内では6人以上の子どもたちが共同生活を送っており、通常は学校や幼稚園に通っていますが、臨時休校により家での生活が続いています。アンケートでは、34の施設のうち25施設(約74%)が子どものストレスを懸念し、17施設(50%)はオンライン学習への対応の難しさを訴えています。
生活環境や学習機会の確保は、感染症対策と共に重要な課題となっているのです。また、退所した子どもたちも、経済的な困難に直面しているとの声が多く寄せられました。特に、サービス業に従事する退所者の収入減が懸念されています。彼らは、行政の支援制度への情報が届きにくい状況にもあり、さらなるサポートが求められています。
オンライン学習の課題
学校がオンラインでの学習へ移行する中、児童養護施設では必要なパソコンやインターネット環境の整備が追いつかない現状です。調査において、82%の施設が「学校の課題」にパソコンを使用したいと回答し、85%は「インターネットを使用した学習」を希望しています。実際には、パソコンの台数不足から学びの機会が減少しているケースが多く見受けられます。
子どもたちはパソコンの必要性を強く認識しており、宿題や学習サポートには欠かせないツールとなっています。しかし、1台のパソコンを複数の子どもで使うことは困難であり、学力の遅れが進む懸念があります。施設内の環境整備が急務であると言えるでしょう。
出発点となる支援プロジェクト
このような現状を受け、NPO法人「ライツオン・チルドレン」は、東京の児童養護施設にパソコンを寄贈するプロジェクトを立ち上げました。寄贈先や台数については、先のアンケート結果をもとに決定されます。これにより、多くの施設がオンライン学習を行うための環境を整える機会が得られます。
また、施設の職員が事務作業で使用するパソコンについては、既に厚生労働省で予算化されているため、今回の寄贈とは異なる扱いになります。新たな支援方法として、一般からの寄付も募集し、企業からは使用済みパソコンの寄贈も呼びかけています。
まとめ
子どもたちが安全に学び、成長できる環境を整えるためには、社会全体の理解と協力が不可欠です。ライツオン・チルドレンの取り組みを通じて、児童養護施設の子どもたちが持つ可能性を開花させる手助けができることを願っています。今後もこの問題への関心を高め、支援方法を模索することが課題です。
会社情報
- 会社名
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特定非営利活動法人ライツオン・チルドレン
- 住所
- 東京都渋谷区桜丘町30-12マイア渋谷桜丘201
- 電話番号
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