横浜市歴史的建物再生プロジェクト
横浜市の中心地、馬車道駅直結に位置する「旧第一銀行横浜支店」が、2025年に新たな文化スペースとして生まれ変わる運びとなりました。このプロジェクトを運営するのは、株式会社竹中工務店、CRAFTINGJAPAN、グッドルーム株式会社から成る「BankPark YOKOHAMA」です。横浜市との契約に基づき、この歴史的な建物に10年間の運営がスタートします。
成り行きとビジョン
この再生プロジェクトのご案内を聞いたとき、私たちが注目したいのはその明確なビジョンです。「様々な人・もの・文化が交差する明るい公園のような場所を作る」というコンセプトのもと、横浜市が行った運営事業者公募で2024年に選定されたBankPark YOKOHAMAは、訪れる誰もが交流し、学び、育つことができる空間を目指しています。
1階には、「CRAFTING PARK」と名付けられた文化・芸術・観光の発信拠点が設けられます。ここには、国内外の工芸品を集めたギャラリー、カフェ、フラワーショップ、ライブラリーが整備されます。さらに、2階バルコニー側にはギャラリーサロンも配置し、イベントや展示会が行える開放的なスペースとなります。
未来共創BANK
地下1階から3階にかけては、シェアオフィスやアトリエ、ラウンジ、タッチダウンスペースが設けられ、サーキュラーエコノミーの共創拠点「未来共創BANK」が誕生します。このエリアでは、スタートアップ企業によるビジネス発展のための柔軟な働き方が提案され、新しいビジネスの創出をサポートします。また、地域住民や旅行客の参加を促進すべく、横浜クラフトウィークやものづくりスクールなど、多様な文化イベントも開催予定です。
歴史的背景
旧第一銀行横浜支店は、1929年に著名な建築家西村好時によって設計された建物です。2003年には、横浜市により歴史的建造物として認定され、現在は移築復元が施されています。このような歴史的背景を備えた建物が、今再び注目を集める理由はその地域文化の再生とも言えるのです。
企業の役割
このプロジェクトに関わっている企業はそれぞれ、特有の強みを持っています。竹中工務店は1610年に創業し、多様な歴史的建物の保存や活用に長けています。「レガシー活用事業」を通して、様々な歴史的建物の利用に取り組んでおり、旧第一銀行もその一環です。CRAFTINGJAPANは高い文化的価値を持つ製品と人が交わる場を創出し、伝統と現代の融合を追求しています。グッドルームはスタートアップ企業を支援するシェアオフィスを展開し、生活環境を向上させることを目指しています。
このように、異なる分野の企業が連携し、同じ目標に向かって進んでいるのは非常に力強いです。
結論
2025年9月頃の開業を目指す「旧第一銀行横浜支店」の再生プロジェクトは、横浜の文化や芸術、観光の新しい拠点となるでしょう。地域に根ざし、人が集い、成長するその姿は、きっと多くの人に愛される空間となります。これからの動向にもぜひご注目ください。